0-770 名前: 副作用は淫行で(にられば) [sage] 投稿日: 2005/11/22(火) 23:30:48 ID:vu8DLQ/S

放課後の保健室。
夕暮れに染まる保健室でコーヒーを啜る主とその連れ。
「しっかし、あの久住の顔ったら………」
昼休みの事を思い出してふきだしそうになる恭子。
「これでまたひとつ、からかうネタが増えたわね」
「でも、あまり苛め過ぎるとかわいそうですよ」
ガラ
唐突も無くドアが開きフカセンが現れる。
「矢張りここでしたか………」
相変わらずこの男は表情を変えない。
「理事長が二人を探してましたよ」
「何でしょうね?」
「ところで先程から久住の事を話してらしたみたいですが………また何か仕出かしましたか?」

数学の授業中。
直樹も受験生の為か、真面目にフカセンの授業を受けている。
「天ヶ崎、この答えは?」
「………わかりません」
「では久住!」
「以下同文です」
いつも通りの授業。
キーンコーンカーンコーン
授業の終わりを告げるチャイム。
「では、今日はここまで。それから久住」
不意に呼ばれてびっくりする直樹。
「は、はい」
「お前は土曜の放課後、マンツーマンで補習だ。このままじゃ、大学は受からんぞ」
言いたい事だけ言ってフカセンは去っていった。
「最悪だな直樹」
御愁傷様と弘司。
「ごめんねぇ、久住君」
「でも、いい機会じゃない」
以前のように直樹と二人で勉強するのが憚られる保奈美が言う。
「放課後、直樹は深野先生との補習に、茉理ちゃんは奥さんの所に修行に………」
「どこか昔話で聞いたことがあるような………」
そしてその夜、補習のことを茉理に話したのだった。

そして土曜日放課後。
飯抜きで補習が行われた。
それは直樹が眠たくなるだろうからという事だった。

同時刻。
その時、茉理は寮に居た。
誰かと話しているようだが開かれたドアによって相手が見えない。
なにやら興奮気味に話しかける茉理。
「………で、遂にやっちゃいましたよ、美由紀さん」



「よし、今日はここまで!」
「お、終わった………」
息の詰まりそうな空気から開放されるとグッタリとする。
「久住、渋柿の事で話があるんだが………」
なぜか一緒に愛妻弁当を食べることになってしまった。
どうせこれっきりだろう。
そう、軽く考えていた。
恥ずかしいという感情は既に捨てたも同然。
直樹は、茉理の師匠が作った愛妻弁当と見比べるのも悪くないと考えた。
そして、勝負の時。
机を挟んで向かい合う直樹とフカセン。
無言の二人。
真剣な面持ちでフカセンが頷く。
直樹も頷き返す。
そして二人同時に弁当箱を開けると………


《じゅんちゃん Love》


《なおき Love》

















渋垣茉理、1R1秒、開始早々に直樹を.沈めK.O勝ち.。
直樹はセコンドのフカセンによって保健室に運ばれたと云う。