0-738 名前: 副作用は淫行で………(にられば) [sage] 投稿日: 2005/11/10(木) 22:22:13 ID:RMigIxmd

チャー、チャッチャッチャー
ベッドで寝ている直樹を携帯の着信音が叩き起こす。
直樹は眠そうに携帯を取る。
ディスプレーには広瀬弘司の表示。
「どうした、折角の日曜に………」
直樹は、いかにも寝起きと言わんばかりの声で話を切り出す。
「いや、茉理ちゃんが寮に来てるみたいなんだけど………」
「………ちひろちゃんや柚香ちゃんと話でもしてるんじゃないのか?」
「いや、何故か寮の女子の殆どと一緒に深野先生の所にお邪魔しているらしい………」
「フカセンの所に!」
聞きたくもないその名前を聞いた為、直樹の頭は完全に覚醒した。
「何でも女の子だけの秘密だとかで先生が部屋から追い出されているらしいぞ………」
「………」
「………因みに天文部員二名、弓道部員一名も参加している」
「女だけの秘密の会合、フカセンの美人妻………」
頭に思いつく事を声にする直樹。
「最初は茉理ちゃんだけにレクチャーしていたらしいんだ」
「えっ」
「ほら、先週一週間、放課後のカフェテリアに茉理ちゃんが居なかっただろ?何でも放課後、
寮に来てレクチャーを受けていたみたいなんだ」
弘司の話によるとその事を他の女子が聞きつけて今回の仕儀に及んだらしい。

そして、夕暮れ時。
マンガの立ち読みから帰ってきた直樹を茉理が出迎える。
「直樹、晩ご飯作ってるから先にお風呂入ってきたら?」
と勧められ、素直に風呂に入る直樹。
弘司からの電話の一件について聞いてみようかと思ったが茉理が自分に隠し事をする筈が無いと思った為だ。
茉理なりに何か考えが有るのだろうと考えた。
例の日記帳を覗けば全てが分かるだろうが恋人といえどそれはあまりに無粋な行為である。
「まぁ茉理も大人の女だからな………」
風呂の湯で顔を洗う直樹。
湯船でまったりとする。

結構、長く湯船の中にいたような気がした直樹は風呂から出る。
そして、そのまま寝間着に着替えるとリビングに向かう。
ガチャ
ノブを回し、リビングに入るとテーブルの上には鍋物の用意がしてある。
鍋の周りに蟹だの牡蠣だの海鮮類が展開されている。
「おお、何か今日は豪勢だなっ!」
「でしょ、たまには贅沢しても罰当たらないよね〜〜」
茉理の声のする方を見るとキッチンの様だが姿が無い。
「ちょっと待ってて。タレを探しているから………」
どうやら、しゃがんで捜し物らしい。
「あった!保奈美さん直伝のタレ!」

「お待ち遠様!」
「ぶぉっ!」
タレを持ってきた茉理を見て直樹は驚いた。
想像だにしなかった男の………否、漢の夢の一つが勝手に叶ってしまったのだから………
「えへへぇ………似合う………かな?」
恥じらう茉理。
何故なら茉理は………
裸エプロン姿だったのだから………