5b-404 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2007/09/25(火) 12:28:25 ID:q+Z/qVn+

 家族が寝静まった夜。月のお姫様と地球人の少年が誰の目を気にすることな
く愛しあえるとき。
 ベッドで抱きあい、なんどもキスを交わす。唇での交接はおとなしいように
見えて、見えない口中で舌を濃密に絡ませあう激しいものだ。
 一足先に官能を昂らせたフィーナが身を下へとずらして、固い胸板にも情熱
的なキスを浴びせ、さらに下がっていく。
「……ああぁ」
 月の姫の眼前には、勇ましく勃起したペニスがあった。鍛えた刀のように反
りかえり、いつでも女を貫く準備が整っている。
「あふん。達哉のオチン×ン、可愛いわ」
 男らしい剛直に、ころころと笑うような賛嘆の声をあげ、顔を寄せていく。
 ここでもフィーナは、ちゅ、ちゅちゅっと唇を鈴口にはじかせる。唾液を垂
らし、指でひろげて肉幹をさすりだす。軽やかなキスと指しごきのコンビネー
ションが生み出す悦楽に、達哉はうなり声を発したが、素直に悦びに浸ること
ができずにいる。
 そこまで顔をくっつけているのなら、もっと激しくフェラチオしてほしい。
全体をぺろぺろしてくれるか、ぱっくり根元まで咥えてくれるかと期待してい
るのに、先っぽしか愛してくれない。
 もちろんそれは、キスに夢中な振りをしての焦らしのテクニック。そうとわ
かっていても、男の体は焦れてしまう。ピンク色の唇を開いて咥えてほしい。
舌を出して、舐めてほしい。
 男からお願いするのは情けないと無言で待っているが、フィーナは彼の切迫
した顔つきから要望をとっくに見抜いている。
 すっと舌を伸ばす。おおっと達哉が期待に目を輝かせる。
 だがやっぱり、舌の先端が鈴口をくすぐるだけ。ほじられることで一段階レ
ベルアップした肉悦を与えてもらえるが、これでは満足できない。
「フィ、フィーナ……。お願い。もっと舐めてほしい。いっぱいしゃぶってほ
しいんだ」
 遂に、はっきりとおねだりしてしまう。
 愛する男から求めの言葉を引き出したフィーナは濃艶な笑みで答える。
「いいわ。達哉がしてほしいこと、してあげる」
 もう一度舌を突き出して、今度こそ、ぺろりとねぶるように舐めあげた。
「うひゃっ」
 男の腰がばたんと跳ねあがった。焦らしに焦らされてから舌腹でこすられる
艶かしい触感は強烈な快美パルスを生み、電流を流された体が自然に動いてし
まったのだ。
 カリのくびれに竿のごつごつ、彼が望むところすべてに舌を這わせながら、
指を根元に巻きつかせてキュッキュと甘くしごきたてる。焦らしのあとでこの
巧みな合わせ技。達哉の射精感は一気に高まり、臨界突破ぎりぎりになってし
まう。
「だ、だめだもう……で、出そうだ」
「あら、もう出すの? 私のなかに、出してくれないの?」
 弱音を吐いた彼へフィーナは小悪魔のように妖しくほほえんで、指しごきで
責めつづける。舌舐めがなくなったぶんこらえられるが、ぎりぎりでいるのは
変わらない。なにか刺激が加われば、あっさり射精してしまう。
 押されっぱなしの体勢をなんとか立て直したい達哉は急所を握られたまま、
男の面子をかなぐり捨ててお願いする。
「そ、そうだ……な、なかに、なかに出すから。だから一度、ストップ――」
「うふ……あむぅ」
「うおおっ!」
 妖艶なウインクと同時に、ぱくり。唇を締めこみ、ぎゅっと指で強くしごく。
これが彼のお願いへの、答え。
 発射の引き金を引かれ、達哉はフィーナの口にしたたかに放ってしまう。
 腰を気持ちよさそうに震わせながらのドクドクドクッという連続した放出で、
たちまち姫の口が青臭いスペルマで充満した。


(完)