5b-397 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2007/09/09(日) 10:35:08 ID:t6rKrkiG

「フィーナ。またイクのかな」
「アアッ、アッ……い、いじわる」
 ベッドの端に腰かけた達哉の膝に、フィーナのヒップがのっかっている。真
正面から揶揄混じりに言われてフィーナは恨みっぽい目をするが、情感にうる
んだ瞳は恨みの色をあっさり吸収して、達哉を心から求める光で輝いてしまう。
 目をつむって唇を差し出せば、男が喜んで吸いつく。はむはむと咥えこみ、
舌の先を巧みに蠢かせてピンクの縁をなぞる。女も舌を伸ばし、艶かしく絡ま
せて、麻痺しそうなほどの陶酔感に溺れる。
 向かいあっての座位で、フィーナは達する寸前にあった。剛直の規則正しい
突きあげをくらって、ふくよかなヒップがふるふると揺れる。おとがいを突き
出すようにしながら、あられもない声をあげまくる。声が途切れたときには唇
を奪われていて、ねちっこいキスでも狂わされる。男に責められて昂るだけで
なく姫自ら腰をくねらせて膣襞を摩擦し、めくるめく快美感にとろけていく。
 すでにクンニリングスで一度、バックからの結合でも一度、フィーナはエク
スタシーに昇りつめている。それに対し、達哉はまだ精を漏らすことなく美し
き月の姫を責めまくっている。
 精力胆力ともに満ちた強い男の責めにフィーナは陶然となって、屈しようと
している。朧になりかけた意識で思う。これからも、月と地球の前には苦難の
道が続いている。でも心配はいらない。こんなにも強いパートナーが、いつも
隣りにいてくれる。
「あっ、ああぁ、達哉ぁ」
 固くてひろい胸板に頬を擦りつけ、頼もしさに悶える。歓喜のパルスが女体
を駆け抜け、キュ、キュウッと吸塵機のように肉穴が陰茎を吸いこむ。
「おおっ、すごい締まりだ」
 精液を引き抜かれそうなほどの吸引に達哉は声を荒げ、スプリングを利用し
てずんずんと突きあげる。子宮のなかまで食いこんできそうな勃起の勢いにフ
ィーナは息を呑み、ぎゅうと彼にしがみつく。
「今度は、達哉もイッて。達哉の熱いの、いっぱい注いで」
 愛する男の逞しい肉体にすがりつき、膣肉を規則的に緊縮させながら最後を
訴える。悩ましげな声と息をひっきりなしに彼へ吹きかけ、一足先に昇ってい
く。
「あっ、ああ。フィーナのなかに、出すよ。いつもいっしょだ。イクのだって
いっしょだ」
 達哉は熱っぽくささやきかえし、姫を抱えこみながら腰をずんずんはずませ、
鋭い出入りを繰りかえしながら子宮の入り口を激しくノックする。ペニスの中
心に熱溜まりが発生し、欲情のマグマがいつ噴きあがってもおかしくない状態
にスタンバイされた。
「そらっ!」
 こみあげてきた射精感を達哉は我慢しなかった。ここまで来れば素直に出せ
ばいい。出せばいっしょにイケるとわかっていたから。
 陰茎がぶるっと震えあがり、白いマグマが大噴火する。
「はああぁん!」
 ドバッと派手な射出を膣奥で受けとめ、フィーナは絶頂へ飛ばされた。視界
にひろがるのは、まばゆい光とふわふわした雲。きらめく空を駆けながら全身
に甘く激しい快美パルスがひっきりなしに駆けぬけていく。
 愛がそのまま出ていくかのような会心の射精に達哉の視界も真っ白になって
いる。なにも見えなくても、愛しい彼女と一体になっていること、彼女の性器
が己れを包んでいること、したたかに注ぎつづけていることがはっきりわかる。
 熱と光で溶けあったふたりの体の接合部で熱い樹液が充満していた。牡のエ
キスが女の器官に染みいっていく感触をともに感じ、深い愉悦に浸っていた。


(完)