5b-354 名前: 名無しさん@そうだ選挙に行こう [sage] 投稿日: 2007/07/29(日) 11:40:06 ID:Zu26fjM2

 土曜日の午後、達哉はエステルの招待を受けて教会まで出向き、ささやかな
お茶会を楽しんでいる。
「どうでしょうか、このお茶は」
「うん。いい香り」
 運ばれてきたカップを受け取り、鼻をひくつかせてから口に含む。淡い味わ
いに、にこやかな表情を見せる。
 エステルも自分のカップに口をつけ、立ち昇る香りにほっとした表情を見せ
る。全身がリラックスしたのだろう。整っていた膝がわずかに開き、法衣のス
カートが偶然ふわりと捲れあがった。
(え……わわっ!?)
 達哉のまぶたが高速度撮影のシャッターのように揺れ動いた。まばゆい白さ
の太ももの付け根にわずかに見えた白い布。少女司祭様のパンチラだ。
 達哉もカップを口につけながら、不自然にならないよう顔を下げた。幸いエ
ステルはスカートの状況にも、こちらがそこを見ていることにも気づいていな
い。少女の語られる言葉にうなずきを返しながら、見せてくれる素敵なものに
視線を注ぐ。
(エステルって、けっこう不用心なんだよな……)
 まっすぐ見すぎないように、うなずくときには瞳を見返して会話を続ける。
しかし意識は、スカートの裾から覗けている太ももとその奥へ向かってしまう。
ついついはずみそうになる自分の息に気づいて、静かに深呼吸する。
 興奮を抑えようとエステルの全身に目を向けた。スリムな体型に見えても、
肉づきの良さはなかなかのもの。ムッチリ感も必要にして十分なものがある。
 静まるどころかプロポーションの良さにどきどきしてしまう。そしてまた、
目線は下へ。純白の布はまだ覗けている。見える面積は小さくても、三次元的
に盛りあがっているのがはっきりわかってしまう。
(さて、どうしよう……しかたないか)
 うまく指摘できるはずもなく、ここはもう目の保養と割り切ることにする。
 割り切ったことで逆にエステルの話に注意を戻すことができた。綺麗に響く
声で耳が休まり、舌は紅茶の味で洗われている。
 心地よさのなかで達哉は思う。エステルは不用心かもしれないが、信者を前
にした説話のときには堂々と言葉を放っているし、身のこなしも優雅で女らし
い。ただ、こうして男を前にくつろいでしまうと、隙ができる。
(あ、そっか……)
 達哉は気づいた。司祭の少女とキスする関係になっている自分に、こんな隙
ができるほどの仲に自分がなっていることに。もし、単なる知り合いの男を前
にしたら膝はぴしっと、エステルの固さそのままに閉じられているだろう。
 関係を意識したとたん、股間が熱っぽくなっているのにも気づいた。血液の
巡りがよくなって、陰茎が固くなってきている。
(俺のをエステルが気づくことはないよなあ)
 心のなかで苦笑い。
 男に免疫がないのは、ここまで付きあうようになってよく知っている。月か
ら降りてきた美少女、しかも教団の司祭を務めるほどの才女と打ち解けた関係
を持てるなんて、今でも信じられなくなるときがある。
 キスより先に進みたいという気持ちもあるが、手を出せずにいる。神に仕え
る身分の彼女を大切にしたいという思いのほうが勝っている。
 達哉だって、性に興味津々の年頃。大切に思うのとは別に、ヤリたい気持ち、
男の欲望をしっかりと持っている。
 パンチラにより牡の心が呼び覚まされたが、理性で抑えつける。達哉にとっ
てエステルはかけがえのない女の子。将来そういうことをするかもしれないが、
それは気持ちを確かめあい、ムードも高まったときであるはずだ。
 心が定まってエステルにほほえみかけ、彼女からほほえみを受け取る。
 そしてまた、今もなお見せてもらえている白布をしっかり目に焼きつける。
帰ってから、オカズとして使うために。


(完)