6-388 名前: 1+1≠2(にられば) [sage] 投稿日: 2007/03/19(月) 00:36:00 ID:rgvMszL5

「ちょっと………いいかな………」
心臓が止まりそうになる三人。
何故なら、その声は明らかに委員長。
「ど、どうしたの?秋山さんっ」
「珍しいね、委員長が私の部屋に来るなんて………」
「ちょっと、分からない問題があって………藤枝さんなら分かるかなと思ってね」
扉一つ隔てて、かなりのスリリングである。
直樹は既に肉棒をしまっている。

「ここなんだけど………分かるかな?」
それは学校の物ではない数学の問題集だった。
応用問題らしくそれはとても難解なものであるのが分かる。
「そうだね。ここはそれでいいと思うよ」
「良かったぁ。藤枝さんがそう言うなら間違いないわね」
「ふふふ、甘いな。保奈美もたまに過ちを犯す事があるのだよ委員長」
「でも、久住君が過ちを犯さない確率より遥かに低い事は確かね」
「ではその日が来る事を祈っていてくれ」
「私が生きているうちにそんな日がやってくるかしら………」
はぁ、と溜息の文緒。
その時、何か閃いたのかパンと手を叩く保奈美。
「そうだ、秋山さん。ちょっと美琴の勉強見てあげてくれないかな。私はなおくんだけで手一杯で………」
「………二人とも、成績よくないもんねぇ………という訳で」
美琴に振り向く。
「私がマンツーマンで指導するから覚悟してね」
「あうぅ、ほ、保奈美ぃ………」
「ごめんね、美琴」
こうして勉強会には鬼軍曹が加わり、勉強会は漸く本来の姿になっていった。
効率が飛躍的に伸びたからだ。
文緒の勉強の進捗状況以外は………
「ほら、天ヶ崎さん、頑張ってっ!!」
「ううぅ、もうだめぇ………」
パンクしそうな美琴の頭にこれでもかこれでもかと問題を解かせる文緒。
「ううん、委員長恐るべし………」
「もう、なおくんはこっちっ」
早く問題を解くように急かされる直樹。
そうしてあっという間に日が暮れてしまった。
「ふぅ、じゃあ、ここまでにしましょう………」
疲れ果てた文緒の顔を見れば、美琴に勉強を教える事が如何に困難な事かが見て取れる。
「そうだね」
「ううぅ、終わった。もう寝たい………」
「委員長、ご苦労さん」
「………久住君もお疲れ………………………」
声に反応して直樹を見たその時だった。
(な、何っ?)
直樹を見た瞬間、何故か心臓が高鳴っていた。
それは突然だった。
いつもは全く意識しないのに何故かバクバクと鼓動を速める心臓。
だが、それは文緒の所為ではない。
何故ならそれは男性フェロモンを異常な程放出している直樹と密閉された
空間に長時間居た為だったからだ。
それならば何故、保奈美と美琴は反応しないのか?
それは直樹とセックスを通して耐性が出来ているからに他ならなかった。