5b-116 名前: 麻衣アフターストーリー(1) [sage] 投稿日: 2006/12/05(火) 18:06:51 ID:P1SCWNrT

コソコソコソ…
「んしょっと。あっ、取れた。うわぁ…こんなに大きい」
「ほら、お兄ちゃん。耳垢取れたよ…ってあれ、寝ちゃってる?」
ゆさゆさゆさ
「ほらお兄ちゃん、起きてってば〜」
ん…何か柔らかい動きを感じる…
「んもぅ、お兄ちゃんたら。起きないならイタズラしちゃうぞ〜」
こしょこしょこしょ…
「ふわぁっ」
「きゃっ」
突然襲ってきたわきの下のくすぐったさに思わず目が覚めた。
気がつくと、麻衣がこちらをのぞきこんでいる。
「あれ、俺何してたんだ?」
「耳掻きの途中でお兄ちゃん、寝ちゃったんだよ。だから起こしてあげたの」
麻衣は始めこそ驚いた表情を見せていたが、すぐににっこりとした。
ああそうか、ようやく思い出した。俺、あまりの気持ちよさに途中で寝ちゃったんだっけ。
「だからっていきなりくすぐるなよ、驚いたじゃないか」
「せっかく私が耳掻きしてあげたのに寝ちゃうお兄ちゃんが悪いんだよ」
確かに。
「でもさ、麻衣のこの太ももに寝てると気持ちよくってさ。このモチモチした感じながら、
引き締まってるこの絶妙のバランス。最高だよ」
やられっぱなしなのは気に食わないので言葉でちょっと責めてみる。



「も、もうお兄ちゃんてば。それセクハラ発言だよ…///」
予想通り麻衣の顔は真っ赤になった。本人には迷惑だろうが、この表情もまた格別に可愛い。
「セクハラじゃないだろ。俺たち付き合ってるんだからさ」
「うう…お姉ちゃんもフィーナさんもミアちゃんもいるんだから、そういうのは…」
「ほら、俺たち公認カップルになったんだからいいじゃん。堂々としようぜ」
麻衣の綺麗な太ももに手を伸ばしてゆっくりと撫でた。
「ひゃぁん!もうダメだよ〜。反対側の耳、お掃除してあげないよ〜」
「はは、悪い悪い。今体を回すから」
「あ…」
顔を上げた麻衣がものすごく気まずそうな顔をしている。
「どうした?」
麻衣の目線を追っていくと…

「あらあら仲睦まじいことですね、お二人さん」
「ふふ、二人とも可愛らしいけど、私たちはお邪魔のようね」
「私、あんな表情の麻衣さんを見たのははじめてです〜」

姉さん、フィーナ、ミアがこちらをじっと見ていた。

「ううぅ、だから言ったのに〜///」
耳まで真っ赤に染めた麻衣はリビングから二階へと駆け上がっていった。

「姫様、こういうのをバカップルと言うんです」
「恋は盲目、とはよくいったものね。でも見ている分には微笑ましいわ」
「ほら、達哉君。そこに座りなさい。大体、私があなたたちを認めたからといって、
ここまでしていいとは…」
姉さんの長い小言はまだ始まったばかり。俺はそっとため息をついた。