5-374 名前: 浴衣美人を脱がせたら (にられば) [sage] 投稿日: 2006/11/19(日) 01:04:12 ID:QLzU3HzR

「うわぁ、いい部屋だね、なおくん」
興奮する保奈美。
そこは温泉旅館の一室。
その部屋にはなんと露天風呂も付いているのだ。
何よりも二人にとってはこの旅行は始めてだらけ。
趣のある温泉旅館なんて直樹には泊まるは初めての事だった。
そして、保奈美にとって一番嬉しい初めては記帳の際に『久住保奈美』と記入したことだった。
実はこの旅行は二人の新婚旅行なのだ。
「海外じゃなくて好かったのか?」
「まだ経済基盤が無いんだから海外旅行は贅沢だよ。それに………」
嬉しそうに直樹を見つめる。
「なお君と一緒なら何処でも嬉しいもん」
「じゃあ今度、恐山でも行くか」
「私はその間、渋垣さんちで待ってるね」
笑顔で返す保奈美。
「流石に突込みが早いな」
「だって、なおくんの奥さんだもん」
保奈美は恥ずかしげも無くそういう事を言ってくる。
直樹は思わず赤面してしまった。
「なおくんも、もっと修行しないと」
「閨で赤面させてやるから憶えとけ」
「沢山可愛がってね、なおくん」
そして保奈美が少し頬を赤らめながら言った。
「なおくんの赤ちゃん、欲しいから………」
「俺たちの子供………」
それはどんな人間に育つのか?
まだ保奈美が妊娠すらしていないの杞憂というものだろう。
「私、男の子と女の子、両方欲しいな」
「子育てなら俺に任せてくれ、反抗期とかも大丈夫だぞ」
「本当かなぁ」
「茉理で慣れていれば結構楽だと思う」
温泉宿に来て温泉に入る前に長い長い談笑は続く。
「それで結先生に言うんだ。娘にお下がりをくださいって」
「なおくん、それはひどいよ」
と言いつつもクスクスと笑ってしまう保奈美。

そして待望の夜。
食事を終えると案外やる事が無い。
さらに布団は既に敷かれている。
ならば最早やる事はひとつしかない。
二人はどちらとも無く布団に向かっていく。
そして直樹は保奈美の浴衣に手を掛けるのだった。