4-257 名前: ワールド杯 作品別三つ巴のハレーム合戦(にられば) [sage] 投稿日: 2006/11/03(金) 16:02:20 ID:Sf9qtqzJ

あの淫絶な一晩が明けた。
それからというもの毎晩にわたる連戦で主人公三人は疲弊しきっていた。
そんな三人がゆっくりと邪魔者無しに相談できる場所は大浴場しかなかった。
「いい加減腰が………」
湯船の中で腰を抑える達哉。
「………」
その件に関しては何も言う気がおきない直樹。
「まだまだ修行が足りないなぁ」
そういったのはクリフだった。
疲れきっている二人と比べれば、すこぶる元気な表情をしている。
以前からヒロイン全員と関係を持っていたクリフは、危ない綱渡りをしていた頃に比べれば
浮気公認にも等しい現状のほうが楽なのかもしれない。
そして今現在、この三組は寝室が別になっている。
食事は自炊を始めたのでお互いの妻達の交流が始まった為に晩飯時にはよく顔をあわせる。
食事も大変だった。
特にクリフにとってはシンフォニアとは全く異なる野菜などに手を焼いている。
この前はうっかり赤唐辛子に齧り付いて酷い目にあった。
だがいざ調理された物は見事だった。
そして今も夕食の準備が着々と進められている。
万能主婦保奈美とその弟子やその他ウェイトレス等経験者のお陰で食事の準備は恙無く進んで行く。

「これは美味いな」
達哉が率直な感想を述べる。
「保奈美から教えてもらったのよ。筋がいいって褒められたわ」
達哉に褒められたので上機嫌のフィーナ。
「もう麻衣より巧いんじゃあ………」
ドスッ
達哉の目の前に突き刺さっているのは杓文字。
「〜〜♪〜♪」
それは杓文字が飛んできた方から聞こえてきた。
恐る恐る振り向く達哉。
「ゴメンね、お兄ちゃん」
麻衣が微笑んでいる。
投擲して腕を伸ばしきった状態で………
その時だった。
「うっ」
突然、フィーナが口元を押さえ込むと急いで食堂から駆け出していく。
「ひ、姫様っ」
ミアがフィーナを追う。

トイレで洗面器に俯くフィーナ。
心配そうにミアが背中を摩っている。
(もしかして………)
その時、一人の少女がトイレに駆け込んできた。
ハンカチで口元を押さえて隣の洗面器に嘔吐する。
すると直ぐに洗面器に水を流し、ハンカチで口元を拭う。
「ほ、保奈美も?」
「えっ」
突然の事でそこにいるのがフィーナだとは気付いていなかった保奈美。
互いに顔を見合わせる。
「もしかして………」
「もしかしちゃったみたい………」



既に保奈美の腹は大きく膨らみ後は出産を待つばかりとなっている。
どうやら保奈美とフィーナはこの時代に飛ばされる前に既に妊娠していたのだ。
大きく膨らんだ腹部を押さえつつ直樹の精を口で搾り取っている保奈美。
ごっくん
口に放たれた子種をこぼさずに飲み込む。
「保奈美………」
直樹は保奈美の胸を求めるが保奈美に拒否される。
「駄目だよ、もうなおくんだけのものじゃないんだから………」
残念そうな直樹。
「ほら、茉理ちゃんと橘さんが待ってるよ」
「美琴の事忘れてない?」
「早く行ってあげたら?お父さん!!」
「兄弟は多いほうがいいですからねぇ」
二人の会話に割り込んできたは恭子と結だ。
彼女達も保奈美程ではないが裸体だと改めて妊婦だと思い知らされる。
そして保奈美が優しく直樹の背中を押す。
そして直樹の耳元で囁く。
「赤ちゃん生まれたら、またいっぱい愛してね、なおくん」
保奈美は笑顔で直樹を送り出すのだった。

三つ巴のハーレム合戦   完