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名前: リースぐちょぐちょSS [sage] 投稿日: 2006/10/19(木) 00:10:44 ID:MXbdBQuo
「リース。なんでこんなにぐちょぐちょになったんだ」
ぐちょぐちょというよりもドロドロの状態を見せられ、達哉は呆れ顔。
「知らない」
蚊の鳴くような声で言うリースの顔は、紅を塗ったかのように真っ赤だ。
「この穴、ふさがないといけないな」
「だめ」
ここまでなってなお我を張ろうとする金髪少女に、達哉はため息。
「でも、このままじゃどうしようもないだろ。うまくいかないぞ」
じっと見つめられて、リースは目線をあさっての方向へ。
「それとも、日を改めてやりなおすか」
「……今がいい」
「じゃあ、俺に任せるんだ。いいな」
リースが小さくうなずいたのを確認してから、達哉はぐちょぐちょのモノへ手を伸ばしていった。
…
……
まな板の上でドロドロになっていた生地を丸めて、油に落とす。
ジュッ。
穴のなくなった固まりが、きつね色になっていく。
「ドーナツを作るんだったら、生地をもっと固めに練らないと駄目だって。ま、これでも揚げれば食べられるものにはなるけどさ」
「知らない。初めてだし」
「もうちょっと人の言うことを聞いて作れよな」
ぷいっと横を向いたままのリースに、達哉は胸の奥から大きなため息を吐きだした。