2-361 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2006/10/10(火) 19:21:51 ID:9y0jOrZJ

 自分の部屋のマシンにディスクをセット。再生する。
 画面の真ん中に「夜明け前より桃色な」という文字が、ばんと大きく出た。
夜明け前と桃色になんの関係があるんだとツッコミを入れようとしたときに、
ドレスをまとった銀髪の「姫」が映しだされた。
 青と白の一見派手なドレスだが、目を凝らせばチープなものだとすぐにわか
る。月の姫の本物のドレスを知っている俺の目をごまかせるはずがない。
 銀髪は、それっぽく染めているようだ。ティアラもどきを載せた女の顔は、
可愛さはあるけれど高貴さとは無縁。フィーナと並んだら、月とすっぽん。
ははは、まさにこのためにある言葉じゃないか。
 ぼけっと見ているうちに、姫という設定の女に男が絡んで、よがりはじめた。
品のない男に体をまさぐられて、感じているらしい。
 安っぽい演技だ。作り物としても、もうちょっとなんとかしてくれよ。
 画面のなかで動く女に、本物の姫の像を重ねる。彼女が昂ったとき、どんな
媚態を見せるか、どんな声をあげるか。俺だけが知っているフィーナのあられ
もない痴態がよみがえって、体が熱くなってきた。心も昂揚してくる。
 ドレスが乱れて、胸がポロリと露出する。カメラはすぐさまズームアップ。
 なんだこのおっぱいは。だらしなく垂れたふくらみに、黒ずんだ乳首。女体
の美しさを冒涜している。昂揚した心が一気に萎える。
 月のお姫様のおっぱいは、こう、触るのでさえ畏れ多い、麗しいものなんだ
ぞ。先っぽの色だって、艶やかなピンクで生唾ものだというのに。
 見るに耐えなくて早送りしようとしたが、胸を揉まれて吸われて悦んでいる
女の声は悪くなかったので、そのまま流す。くうう。俺もフィーナのおっぱい
を吸いたくなったじゃないか、こんちくしょう。
 シーンが変わって、男がふたりになった。「姫」はドレスを着たまま四つん
這いになって、ひとりのペニスを口にして、もうひとりに後ろから突きこまれ
ている。
 わお。これはこれで、いい感じ。ふたりががりでフィーナを責めるなんて、
現実には起こりえないからな。俺がもうひとりいればできるだろうが、無理だ。
 待てよ。ひょっとしてロストテクノロジーで俺の分身を作ることはできない
のかな? それができるのなら、うまく持ちかけて3Pを楽しめるかもしれな
い。機会を見つけてリースにさりげなく聞いてみよう。目的がバレたら、思い
きり白い目で見られそうだけど。
 画面そっちのけで空想に浸っていたら、顔射&背中への射精でプレイが終わっ
ていた。さっさとディスクを取り出す。
 しかしまあ、いくら商売とはいえこんなシロモノを作って、王国から訴えら
れたらどうするつもりなんだか。もっともフィーナは存在を先刻承知で、そん
なに親しまれているのならいいことだわ、と平気な顔をしていたけど。
 あーあ。モチーフがモチーフだけに、もうちょっと使えるんじゃないかと期
待したが、無駄だった。下手なものに頼るのが間違いってことだ。
 ダメなものを見て、股間が怒っている。フィーナが早く地球に戻ってくるの
を願いつつ、自分の記憶をよみがえらせて、しごくことにしよう。