2-292 名前: ある晴れた日の朝霧家 [SAGE] 投稿日: 2006/10/08(日) 01:46:28 ID:q2FI3hlN

麻衣「可愛いね〜。ねぇねぇ、お義姉ちゃんこの子今いくつなの?」

菜月「もうすぐ一歳だよ。」

麻衣や姉さん達に菜月が取り囲まれている。

ここは朝霧家。

菜月と二人で暮らし始めて二年がたった。

忙しくてあまり実家に帰ってなかったので
久しぶりに実家に帰ってきたのだ。

麻衣「あっ、笑ったよ!!」

さやか「可愛いわね〜」

姉さん達から上がる黄色い声。

俺はと言うとソファーで麦茶をのみながらくつろいでいる。

今みんなの注目の的になってるのは
もうすぐ1歳の誕生日を迎える俺と菜月の子供だ。



さやか「ほんと、パパそっくりね〜。
    きっと、パパに似て男前になるわね!!」

菜月「あはは、そうかな〜。」

姉さん達の隣にいる菜月はすっかり大人びて、顔も母親の顔になっている。

仁「子供はいいよね〜。女の子にモテモテだしなぁ・・・・・。」

達哉「うわ!!ビックリした!!」

いつの間に来たのか相変わらず独身の仁さんが

羨ましそうに菜月に抱かれている子供を見ていた。

そういう俺も子供になつかれている菜月が羨ましかった。

菜月は親バカ全開で、さっきから顔がゆるみっぱなしだ。

何をやっても、何をされても、我が子が可愛くて仕方がないらしい。

菜月に抱っこされていた子供が、今度はこちらをじっと見詰め始めた。



麻衣「今度はあっちが気になるのかな?」

菜月「パパと変なお兄さんがいるね〜。」

仁「ん〜、お兄さんが気になるのかい?いや〜、近くで見るとホント可愛いね〜、赤ちゃんは!!」

遠くで見ていただけの仁さんも輪に加わり、俺1人が取り残される。

仁「なぁ菜月!僕にも抱かせてくれよ!」

菜月「ダメよ!」

仁さんが泣きながらこっちに帰ってきた。

麻衣「うわ〜、手、ちっちゃい!!」

さやか「ほんと、パパソックリね〜。」

仁「達哉くん、あの子は何歳なんだい?」

達哉「もうすぐ1歳ですけど・・」

仁「もうすぐ1歳だって?」

仁「じゃあ、2人目とかもそろそろ考える時期じゃないかい!?」



達哉&菜月「2人目!?」

菜月の顔が朱に染まる。

うん、明らかにスケベ心アリの質問だったもんな、今の・・・・。

2人目っていったら、そういうことだもんな。

達哉「う〜ん・・・・、オレは明日にでも2人目生まれてもいいけど・・・・・」

菜月「ちょっ!!達哉!!・・・でも、子供は可愛いし・・それに、
   うちは達哉が育児も家事も全部よく手伝ってくれるから、生みたいな・・。」

仁「う〜ん、ラブラブだねぇ」

5秒後 仁さんは お星様になりました。

菜月に抱かれた子供が一生懸命手を伸ばし始めた。

子供「うー、あー、あー」

達哉「えっ?俺?」

かわいい目でじっと俺を見ている。俺そっくりの顔で、

ああ〜、やっぱ子供って本当に可愛い。

達哉「ん〜、どうしたの〜。」


最後に俺もみんなの輪の中に入り、子供を抱き上げる。

なんだかんだ言っても、結局は俺も親バカだ。