2-121 名前: 氷漬けの死体 [sage] 投稿日: 2006/09/29(金) 06:18:55 ID:1ktRo5n9

そこは大きな浴場だった。

シャ――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――・・・・・・・・・
高い位置から降り注ぐ熱いシャワー。
優に5、6人は入れそうな広い湯船に、まばゆいぐらいに明るい照明。
「ぅ・・・・っ、ウプッ・・・・うっ・・・・・ウエッ、オェェェ・・・ッ!」
全てを白く照らし出す光の中で、流れるような銀色の髪を持つ女性が
タイル張りの床にへたり込みながら胃の内容物を戻していた。
「っ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・」
うずくまったままの白い裸体。
光の中、身体を優しく暖めてくれる雨に打たれながら、肩で息をする。
「・・・・・・・・クッ」
手の甲で口元を拭い、ギリッと歯がみをした。
その瞳には苦しさと悔しさと。
悲しさとやるせなさと。
そして、諦めの色。

「・・・・・・・どうして・・・・・・どうして、こんなことに・・」
月の王国の姫であるフィーナは自らの腹部を押さえ、一人ごちる。
白くて美しい裸体の、ちょうど真ん中。
縦長のヘソを頂きに、不自然な膨らみを見せるその部分。
彼女は妊娠していた。
本来なら、一国の王女がめでたくご懐妊あそばせたのならば
それこそ国を挙げてお祭りをしても良いところなのだろうが、しかし彼女のおめでたは
ただの一人も祝う者がいなかった。
身籠もっているフィーナ本人さえも、その腹の膨らみに落とされた視線は忌々しげで
許されることならば、今すぐにでも堕ろしてしまいたいと思っている程だった。

望まない赤子。
それが今、子宮の中でスクスクと成長しているのである。
だが実は、この『孕む』という行為自体、フィーナにとってはもう慣れたことだった。
これで5回目。
いや、5人目というべきだろうか。
すでにそれだけ、フィーナはこの世に命を産み落としている。
しかも父親は全員違う男。
政略結婚どころの話ではない。
今の彼女は、王家の血筋を引く子を産むための、ただの道具。
『公務』と称した慰安婦まがいの行為が、国を失った王女であるフィーナに与えられた仕事だった。



某月某日、月の国・スフィア王国でクーデターが勃発した。
月と地球の国交回復を快く思わない諸侯達があっという間に王宮を占拠し
父である前国王・ライオネスも捕らえられ、数日後に処刑された。
時を同じくして地球での留学中に捕縛されたフィーナ。
だが父とは違い、彼女は処刑されなかった。
ある目的のために、生かされたのだ。
王家の血筋を欲しがる貴族や政治家は数多い。
たとえ国が滅ぼされたとしても、だ。
また、フィーナは王女として相応しい美貌と高潔さを併せ持ち
かねてより彼女に対して邪な欲望を抱いていた者も少なくなく、
多少の反対意見は出たものの、元スフィア王国第一王位継承者フィーナ・ファム・アーシュライトは
公共の高級性処理係り兼、血統書付きの子供を作るための妊娠奴隷とされたのである。

ゆえに今、彼女は『公務』の最中なのである。
貴族や政治家や、何かしらの手柄を立てた者に股を開く。
そして子を孕む。
それが今のフィーナの役割だった。


シャ――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――・・・・・・・・・
なぜ、こうなってしまったのだろうか。
打ちつけるシャワーに身を委ね、何度繰り返したかわからない自問を繰り返す。
フィーナは自分の置かれた境遇を受け入れた。
いや、受け入れざるをえなかったのだ。
もし受け入れなければ・・・・・
笑顔で共に食卓を囲んでいた人々の顔が脳裏に浮かぶ。

幼い頃から本当の姉妹のように育ってきた、侍従のミア・クレメンティス。
月に留学に来たおりに知り合い、月博物館の館長代理を任せた穂積さやか。
ホームステイ先の家の少女、朝霧麻衣。
学園で知り合い、じつは居候している家のお隣さんだった、高見沢菜月。
その父と兄である左門と仁。
温かくて、幸せで。
みんな、本当の家族のようだった。
いや、まぎれもなく『家族』だったのだ。
そして・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・達哉」
懐かしい少年の名前が、口を突いて出た。
麻衣と同じく、ホームステイした先の家の少年。
そして、これはおぼろげな記憶ではあるのだが
彼はおそらく、幼少の頃に地球に訪れたおりに出会った少年。
小さい頃の話で、顔も声も記憶は曖昧。
だけど再び出会ったとき、フィーナは彼を見て直感的にそう思ったのだ。
彼があの時の少年だったのだと。
手を差しのべ、一緒に遊ぼうと言ってくれた、懐かしいあの少年なのだと。
今となっては、もはや確かめようもない事なのだが。

「・・・・・・ミア、みんな・・・・・・どうか、幸せに」
フィーナが今の生活を受け入れなければならなかった理由。
それは、人質である。
逃げたり拒んだり自殺した場合、彼らの身の安全は保証しない。
そう言われたのだ。
もちろん地球の友人達だけではない。
この王宮内にいたフィーナの味方であった人間全て・・・と言われたのである。
選択枝もなく、話し合いの余地もない。
従うほかなかったのだ。



シャワーの湯が肌で弾けて玉になり、流れ落ちて川を作る。
絹糸のように梳き流れる銀色の髪。
「・・・ぅ・・・・・くぅ・・っ!」
フィーナの顔はいつの間にか堪えきれない悲しみに歪み、耐えられない屈辱に嗚咽を漏らしていた。
「・・ぅっく・・・・ぇぐ・・・ぅ・・・・・っ・・・」
シャワーの音。
浴室を満たす白い光。
濡れた銀の髪が垂れ下がり、その表情は見えない。
打ちつける湯の音が、喉の奥から込み上げるくぐもった声を掻き消してくれる。
フィーナが泣いていることは、誰も知らない。
知られてはいけない。
こんなところを、誰にも見られたくないのだ。
でも、今だけ。
今だけは、許してほしい。
挫けそうになる心を支え治すために。
壊れそうになる心を持ち直すために。
今だけは、今だけは・・・・
フィーナは一人、誰にも知られないよう、静かに泣いた。



―――――――――――――――

それは突然のことだった。
5月の末。  
高見沢菜月の誕生日のことである。
この日フィーナやミア、トラットリア左門にいた面々は
いきなり乱入してきた男達に捕らえられ、連れ去られてしまった。

ベリ、ベリベリベリィィ・・・ッ
フィーナの口を塞いでいたガムテープが剥がされた。
「ぐ・・ぅっ!   プハッ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・・あ、あなた方はいったい・・・!!」
全身ロープでグルグル巻き。
銀色の髪を持つ簀巻きが一つ、薄汚れた小さな部屋に転がされる。
周囲には屈強な男達。
しかしフィーナは、そんな連中に囲まれながらも臆することなく
エメラルドグリーンの瞳に怒りの色を湛え、その中の一人を正面から睨み据える。
きつい眼差し。
普通ならばそれだけで射竦められそうになる視線だが、相手が拘束されているせいか
男達は余裕の笑みを浮かべていた。
「へっ。 いい格好だな、姫様よ」
ツバでも吐き捨てるような物言いだった。
「これは、私がスフィア王国の王女、フィーナ・ファム・アーシュライトと知っての狼藉ですか!!」
吊り上がる美しい眉。
緑の瞳が鋭さを増す。
すると、男の一人がおどけた調子でこう答えた。
「あ、そうだったんですカ。 コレワコレワ大変失礼いたしましタ・・・って言ったら、信じるか?」
答えはNOだ。
襲われたのはトラットリア左門にいた全員。
しかしこの男達は他でもない、紛れもなく自分を狙ってきたのだ。
フィーナはそう確信する。
だとすると、次に尋ねるべき事は。
「・・・・。 何が目的ですか・・・」
言葉を慎重に選びながら。
相手の言の葉に含まれた、裏側の意味を探り逃すまいと出方を伺う。



「いやなに、我々はただ『フィーナ姫の身柄を確保せよ』と命令されただけですから」
愛想もなく、素っ気なく。
にべもなく答えた。
「・・・・・いったい誰がそのようなことを?」
少しでも、僅かでも相手の情報を・・・
探りを入れるフィーナだったが。
「聞かれて、俺達が素直に答えると思うか?」
ニヤリ、と男の口の端が歪む。
返ってきた答えは予想通りのものだ。
「いいえ、思ってないわ。 言ってみただけよ」
こちらも不適に微笑み返す。

「・・・・さすがは姫様、たいしたタマだぜ。  だけどな・・・・」
男の口の端の歪みが深くなる。
いやらしく、欲望向き出しのそれに。
「俺達は『殺しさえしなければ、何をしてもかまわない』と言われてるんだ。 そう・・・ナニをしても、な」
他の男達も、ヘラヘラと笑い出す。
「(・・・・・ま、まさか!)」
嫌な予感。
男達の表情を伺う。
そこに張り付いていたのは、隠そうともしないあからさまな性欲。
視線だけで犯された気分になる。
「だめだ、もう我慢できねぇ」
「上からは許可出てるんだ、早くヤっちまおうぜ」
カチャカチャと、ベルトを外す音。
ジジ――ッと社会の窓が開く音。
汗にまみれた不潔な下着を脱ぐ、衣擦れの音。
「・・・・っ!?  ぶ、無礼なっ!!」
たとえ虚勢でも、もう笑みを浮かべている余裕はフィーナにはなかった。
背中を冷たい汗が流れ落ちる。
「どうした姫様、さっきまでの余裕は?」
すぐ耳元で、臭い息が吐きかけられた。
「ヒッ!  ち、近寄らないでっ!!」
息を飲み、少しでも男から逃れようとグルグル巻きの身体をモゾモゾと動かす。
「ひへへへっ、これじゃあまるで芋虫だなw」
「これが次期女王様のお姿とは、なんとも嘆かわしい限りだねぇ」
「蜂や蟻なら聞いたことあるけど、芋虫の女王様なんて聞いたことないぜっ」
慌てふためくフィーナの姿に、男達は嘲笑を浴びせる。
「く・・・・っ、この痴れ者っ! ケダモノッ!!」
貞操の危機に瀕した気高い少女の、精一杯の強がり。
「あれれ〜〜? 俺たちをケダモノ呼ばわりするってことは
 もしかして、今からナニをされるのか解ってるんですかい?」
「おやおや、こいつはとんだ耳年増なエロ姫様だぜ」
「ひょっとして、期待に股の間を濡らして足りしてなw」
いっせいにに沸く、下卑た笑い。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!  くぅ・・・・!」
耳元が、カアァッと熱くなるのがわかった。
「下がりなさい・・・・・これは、命令ですっ!!!」
凛とした、それでいて低い声。
ありったけの強気と。
姫としてのプライドと威厳と。
それを声に込めて、言い放つ。
とたん、辺りが水を打ったようにシ―――ンと静まり返った。



けれども次の瞬間。
「ぷははははははっ、この期に及んで俺たちに"命令"ときたもんだw」
「おいおい姫さん、あんた立場わかってるのか?」
「ヒ〜〜〜ッ、いっひっひひ・・・・だ、だめだ。 笑いすぎて腹筋痛ぇ〜っ!」
笑いが、狭い部屋の中に満ちた。
「ゲハハハッ・・も、もういいや・・・w  早いとこ犯っちまおう」
今までの無礼きわまる笑い声が、ス〜〜〜っと引いて行き
代わりに聞こえてくるのは、地を這い身体に纏わり付くような女に飢えたケダモノの笑い。

「決めたとおり、俺が一番だからな」
下半身をスッポッポンにした男が、転がるフィーナにいざり寄る。
 早く澄ませろよ!   
 後が支えてるんだからなっ。
他の男達から羨望を含んだ野次が飛ぶ。
「ン〜〜〜〜w  たまらんねぇ、この生足」
長い純白のフォーマルドレス。
その裾を捲り上げ、中を覗き込んだ。
「や、やめなさ・・・ひゃあっ!」
白くて上品な下着が見え隠れ。
無遠慮に、ふくらはぎをベロリと舐め上げる。
汗の味。
ちょっぴりしょっぱかった。
「はふ、はふっ、ン〜〜〜〜〜れるれるれるっ」
白くて染み一つ無い、綺麗な足。
そこをケモノ臭い涎でベロベロと汚して、時折チュウ、チュウッと吸い付く。
あっという間に、赤いキスマークが付く。
それは、蹂躙された証だった。
「ゃ、やめて・・・ッ!  ひぅ・・・っ!!」
あまりの気持ち悪さに、鳥肌が立つ。
声が震えていた。

「さ〜て、ここからが本番だ。 おっ・・・・。 ひへへっ、この女しっかり感じてやがるぜ」
見ると、純白の下着に僅かな染みが出来ていた。
別に感じているわけではなかった。
女の本能が、これから自分の身に起こることを想像し
少しでも苦痛を和らげようと、自衛のために分泌したものなのだ。
だけど男達には、彼女が犯されることを想像して股を濡らす淫乱女と映ったようで
飢えた狼たちに、さらなる興奮と言う名のスパイスを与えただけだった。
「ち、ちが・・っ  わ、わたし、感じてなんか・・・」
これから行われることへの恐怖の青と羞恥の朱。
ごちゃ混ぜのおかしな顔色で否定する。
「期待されちゃあしょうがねぇよな。 待ってな、今すぐブチ込んでやるからよ」
ビリイィィィッッ!!
下着に手を掛け、力任せにむしり取る。
「嫌あぁっっっ!!!」
悲鳴が上がる。
恥も外聞もなく、形振り構わない本当の悲鳴。
「やっぱりマンコ濡らしてんじゃねえか、このスベタが!」
クチ・・・
僅かに湿り気を帯びたクレバスに、醜悪な肉の塊が押し当てられる。
「・・!?  ・・ゃ・・・やめ・・・っ・・・・っ!」
蚊の泣くような懇願。
恐怖のためか、声が喉に張り付いて言葉が出てこない。



「じゃ、いくぜ? 力抜いとかないと、余計に痛いぞ」
鈴口が膣口にキスした状態。
腰を押し込むと亀頭が少し入った。
硬く閉じた柔肉が軋みを上げるが、そのまま押し進めた。
メリメリ、プチプチプチ、グ・・・
僅かな抵抗に押し当たる。
フィーナの処女膜だった。
「姫殿下の純潔を奪えるなんて・・・w クックック、光栄だねぇ」
男の顔に浮かぶは愉悦の笑み。
「・・・・だれか・・・・た、たすけ・・・っ」
王家の者として、他者に助けを乞うことは恥ずべきこと。
だけどもう、そんなことなどどうでもよくて。
今すぐこの状況から逃れたくて。
目尻にじわりと涙の玉が浮かんだ。

「そ〜〜〜ら、俺のチンポが一番のりだっ!!」
ミリミリメチメチ、ブチブツッ、ブチッ!! 
ズルルルル〜〜〜〜〜〜・・・ズンッッ!!!
ミッチリと、奥まで。
根本まで入った。
この瞬間、フィーナは少女からオンナになったのだ。
膜など一瞬で破り捨てられ、気が付くとヘソのすぐ下ぐらいにまで
熱く脈打つ何かが押し込まれていた。
「ヒ・・・ギ・・・・ッ!  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!」
声にならない悲鳴。
金魚のように口をパクパクさせ、全身を硬直させる。
「ぁ゙・・・・・・ぁぁ・・・・っ」
目尻に溜まっていた悲しみの雫が、頬を伝って床に落ちた。

「わぉ・・・・w  姫殿下の中、あったけぇ〜〜〜っ」
挿入した男が蕩けそうな顔で言った。
「お、おい、早く射精して代われよっ」
急かす仲間に小さく舌打ちして、フィーナの初めての男は腰をゆっくりと動かし始める。
ズヌルルルル〜〜〜〜〜〜〜・・・・
亀頭のくびれが見えるまで、マラを引き抜く。
見ると、肉竿にはヌルリとした朱い液体。
僅かばかりの愛液と、純潔が破られた証である処女血が付着していた。
それをまた、押し込む。
ヌム、ズルルルル〜〜〜〜・・・ズンッ!
奥の壁をペニスの先端で突き上げる。
「ひぐぅっ!!  あ゙・・・・あ゙あ゙・・・・っ」
二度目の挿入は、穴を開けた最初よりもスムーズだった。
だがいまだに締め付けは物凄く、ギチギチと男根を締め上げられる。
「くほっ♪  し、締まるぅ〜!」
あまりの具合の良さに情けない声が上がる。



ヌヌヌヌヌ〜〜〜〜〜〜・・・
ズブププゥゥッ!!
ヌ゙ルルル〜〜〜〜〜・・・
ズブゥッ!
引き抜き、また埋め込む。
「痛っ・・・!  ぃた、い・・・いっ!!  おなか・・っ、やぶけるっ・・!」
新鮮な肉襞の感触をペニスで愉しみながら
奥を、壁を、入り口付近の浅い場所から子宮口まで余すことなく味わう。
「裂け・・ぎ・・ぃっ!! 痛い、いたいの・・・・っ・・・・も・・ゆるし・・・ッ!」
痛みを訴えるフィーナ。
しかし、男はお構いなしだった。
本能のままに。
己の獣欲の赴くままに腰を打ち付ける。
パンパン、パチュンパチュンと肉のぶつかり合う音。
粘膜部の擦れ合う音。
漏れ出る悲鳴。
「オラ! オラ! マンコがっ、俺のを・・・っ、ギュウギュウ喰い締めてっ、へっ、きやがるぜ!」
組み敷いた女の表情は悔しさと畏れと羞恥に彩られ、それを見ていると加虐心を刺激される。
もっともっと、その美しい顔を歪めたくなる。

「オレ、もう我慢できねえっ!!」
興奮を抑えきれなくなったのか、横で指をくわえて見ていた別の男が腰のナイフを抜き
フィーナを縛める縄を切断した。
「あっ!?  お、おい・・・っ!!」
止めるいとまもあらばこそ、バラバラになったロープが床に広がる。
自由を得たフィーナ。
しかし、逃げ出す様子はなかった。
「ぅぁ・・・ぁ・・・・痛っ、いたいの・・・おねが・・ッ!  たふけへっ・・・」
処女を貫かれたショックと、繰り返し与え続けられる痛み。
股間には男の剛直がまだ刺さったまま。
逃げたり抵抗するどころではなかった。

「漏れにもヤらせろっ」
「俺も、俺も!」
わらわらと、動かないフィーナの身体に群がる男達。
「オッパイげっちゅ!!  うは・・・w  柔らけぇ〜〜〜〜っ」
別の男がドレスの胸元をズリ下げる。
すると、形の良い二つの膨らみが弾けるようにまろび出た。
汚れた手で露わになったそれを鷲掴みにする。
ムニ、ムニュリ・・
手の動き、指の動きに合わせて形を変えるフィーナの乳房。
張りのある肌が手に吸い付くようで、女性にしかない特有の感触に
夢中になってこねくり回す。
ふに、ふに、むに・・・ギュ、ギュウッ
手の平全体で掴み、ギュッと握る。
すると指の間から圧迫された乳肉がこぼれ出た。
柔らかく、温かなフィーナの胸。
そこに欲情した男は、自身のいきり勃ったモノを双丘の間に挟み込む。
「フィーナ姫の乳っ、乳っ!  あのフィーナ姫の乳でパイズリできる日がこようとは・・・」
乳フェチなのか、それともフィーナに憧れていたのか、はたまたその両方なのか。
柔らかな膨らみに挟まれた男は、彼女を犯せる悦びに感動していた。
「え・・?  っ・・・・あぐっ! ・・・な、なにを・・・・」
フィーナは眼前に迫った肉の凶器に怯えの色を隠せず
双乳の間から顔を出す、赤黒い男性器の先端を見つめていた。
「おっ、おっ、おおぅっ! スベスベの生乳がっ ウホッ、オオ、オオ〜〜〜〜!」
そんなに姫乳の感触が良かったのか、裏返ったおかしな声で男は鳴いた。



シュッ、シュッ、シュッ、シュッ・・・・
白く美しい乳房の間に蠢く、グロテスクな肉塊。
柔らかな脂肪の塊に包まれて、ペニスは先端から少しばかり粘っこい嬉し涙を流す。
それが潤滑油となり、乳に包まれた熱い愚息の動きがよりスムーズに。
なめらかに。
「ほっ、ほっ、ほっ、ほっ・・・・」
コシュ、コシュ、シュ、ニチャ、ニチ、ニチュ・・・
胸に付く、先走り汁の生暖かさ。
「や・・っ!?  気持ち、わるい・・・・ひぅ・・っ〜〜〜っ!」
胸の谷間で感じる、他人の体温。
熱くて、気持ち悪くて。
フィーナはその嫌な感触に顔を歪ませた。


「おいおい、手が遊んでるじゃないか。 だったら俺のは手で抜いてもらおう」
「そんじゃあ、漏れは姫様の髪で・・」
パイズリ男に続き、欲望を持て余したケモノ達が襲いかかる。
二の腕まである白い手袋に包まれたフィーナの手。
絹製のそれの手の平に、自身のイチモツを握らせる。
「ひゃっ!  何っ、あつい・・・っ、気持ち悪い!!」
手袋ごしでも伝わってくる、火傷しそうな程の熱さ。
硬くて柔らかい、肉の手触り。
ビクン、ビクンと脈打っていた。

その感触は、手だけではなかった。
髪にも同じ物が押し当てられ、子種混じりの先走りが
フィーナのプラチナプロンドになすりつけられる。
銀色の髪を期待に震える肉筒に巻き付け、上下に。
しっとりとして、それでいて艶のあるサラサラ感が
自分の手でするのとは違う味わいを与えてくれる。
スリ、スリ、スリ、スリ・・・
「ん〜〜〜、なかなか良いねぇ」
「こっちも、う・・・いいぞ、そうだ。 指で輪っかを作って・・」
鼻息荒く、フィーナに欲望をぶつける男達。
乳房や髪に続いて、純白の手袋もヌメヌメとした我慢汁で汚されてゆく。
湿りを帯びた絹の手触りが、ただ気持ち悪かった。


ズップ、ズップ、ズップ、ズップ・・・!
ぱちゅ、ぱちゅんっ!!
フィーナの膣に挿入していた男が、スピードを上げ始める。
どうやら絶頂が近いらしかった。
言葉で嬲っていた彼もいつのまにか黙し、肉棒から得られる性の快楽に没頭する。
深いストロークから浅く。
腰を小刻みに揺らし、動きも単調だった。
「ふっ、ふっ、うっ、うお・・・・・おおっ、おぅっ、射精る、射精るぞぉ!!」
男と女の営みの、最後の瞬間が訪れる。
「ぁ・・ぁぐ、ゔ・・・?  あ、ああっ・・!! い、嫌ぁっ・・そ・・っ! それだけはっ!!」
止めてほしい。
膣に出さないでほしい。
フィーナはそう言おうとした。
王族として純潔を守っていた彼女にも、知識はあるのだ。
男性に膣内射精されると、女性は妊娠してしまう。
いまいち実感が薄く知識だけだったものが、今は直接的な恐怖を伴って
女としての本能にのし掛かってくる。
射精されると、妊娠するのだ。
好きでもない、名も知らぬ相手の子供を、その子宮に宿すことになるのだ。
「や・・っ!!  だめ、だめよそんな・・・・あっ!?」
自分の胎内に埋め込まれた男性器が、少しばかり大きくなった気がした。



「おらぁっ、子宮に射精すぞっ!  俺の精子で孕んじまえっ! ・・・・・ウッ!」
ビュブブウゥッ!!! ドブッ、ドクンッ!!
陰嚢から込み上げてきた精液が尿道を通り、亀頭の先から吹き出した。
ビュクッ、ビュブ、ビブッ・・・ドプゥッッ!!!
しばらく溜め込んでいた白濁が、一気に放出される。
ビュ―――――ッ!! ブビュルルルゥゥッッ!
フィーナの胎内に包まれながら、脈動を繰り返し、繰り返し。
「ひ・・!?  や・・ぁ・・・・出・・・・ぁ、ああっ!!」
お腹の奥に、熱くてドロドロとしたおぞましい感触。
灼熱の塊が子宮を焼く感触に、気が遠くなりそうになる。

「かは〜〜〜〜・・・出た、出た」
ズルルルル・・・・チュプ
絶望感に打ちひしがれるフィーナとは正反対に、一番手の男は溜まりに溜まった全てを吐き出し
姫膣から欲望の塊を引き抜いた。
男を知らなかったときとは随分形の変わってしまった膣口。
抜かれたペニスとの間に濁った糸橋が架かり、それが途切れる頃には
肉色の襞がはみ出したままの入り口からゴボリ、と液汁が逆流して薄汚い床に垂れ落ちた。

「・・・・ぅ・・・・ぅぅっ・・・!」
膣内射精。
女はこれにより、本当の意味で全てを犯される。
オスの猛りをメスの胎内でブチ撒けられることで、膣奥はおろか子宮まで。
そして解き放たれた精子は、卵巣から生み出された卵子に襲いかかる。
このとき、女は男に全てを征服され尽くしたことになる。
そのこと理解し、フィーナは涙を流すのだった。


「はおぅっ!  も・・・だめだ!!」
「お、俺も・・・・!」
「・・・くぅっ」
他の男達も次々に上擦った声を上げ射精を始める。
ビュクッ、ビュブブッ!!!
ドクッ、ビュウウゥ!!
ドクンッ!! ドクッ、ドクッドクッ・・・!
ビチャビチャと次々に降り注ぐ白濁。
濃い粘液が、至る所に絡みつく。
ビュウッ!  ブビュビュウ―――ッ!!
ビュッ、ビュッ、ビュッ・・・
ドクドクドクンッ!!!
胸、顔、髪。
男達が使っていた部位が白く染められる。
ぶっかけられたそれは糸を引き、フィーナが身じろきするたびに広がった。
「・・っ・・・ぅ・・・ぅぅ・・ぅぁ、あぁあっ!  うあぁああぁぁあああぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜っ!!」
犯された。
顔も身体も、お腹の中も。
全てが汚されきったことを理解し、月の王女は人目もはばからず
子供のように大声で泣いた。



「あ〜らら、泣いちゃった。 でもよ姫さん、このぐらいで泣いてちゃあ
 これから先、どうしようもないぜ?」
「そうそう、俺達まだまだ元気だし、射精し足りないし」
「姫様には、まだまだ頑張ってもらわないとw」
スケベで下品な笑いを浮かべる男達。
一度射精したはずのペニスはまだまだ元気で、フィーナの汚された肢体を見て
ますます興奮したのか、既に再び臨戦態勢を取り戻していた。
「ぅっく、ぇぐ・・・!? ・・・いやっ、もうやめてっ・・・お願いですっ、助けてったすけてぇっ!!」
行為を思い出し、震えが走る。
泣きじゃくり、我が身を庇うように両の手で肩を抱きながら後ずさり。
だけどその先にも男がいて、後ろから肩をガッシリと掴まれた。
「ヒッ!?  は・・や、離してっ、はな・・・ぁ・・・ぁぁっ」
恐怖に見開かれるエメラルドグリーンの瞳。
「や・・・もうイヤぁ・・・っ」
眼前に突き出される、幾本もの男達の性器。
鼻の奥を突く精液の臭い。
欲情したオスの臭い。
畏れのためかガチガチと歯を打ち鳴らし、フィーナは硬く目を閉じる。
まるで目を逸らすことで、目の前の嫌なこと全てから逃げるかのように。
「これぐらいでなに嫌がってんだよ! お前はな、もう姫でもなんでもないんだ。
 ・・・・・・そのことを解らせてやるぜ」
男の一人が泣いて許しを乞うフィーナの髪を掴み、部屋の隅へと引っ立てる。
そこにあるのは汚れた便器。
洋式で蓋や便座はあるが、壁はない。
監禁部屋なので仕方のないことなのだが。
男はフィーナを引きずって行き、蓋と便座を同時に掴んで開けると
無理矢理その中に顔をねじ込んだ。
「あぐぅっ!!  い・・っ、嫌っ、こんなこと・・・・っ!」
ひやりとした、陶器の感触。
汚臭。
突っ込まれた拍子に、打ち付けられた頬骨が痛かった。

「これが、今のお前だ」
言って、コックを捻る。
するとタンクに蓄えられた水がパイプを伝って一気に流れ落ちた。
ズゴゴゴゴ、ジョバババババァァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
便器の中。
奥から水が勢いよく噴出し、周囲の楕円部全体からも水が出る。
便器内を洗い流した汚れた水。
それが渦を巻き、フィーナの顔に襲いかかった。
「ウブ・・ッ!?、ゴボグボゴボボッッ、ゲホッゲボッ! ウグゥッ! グボゴボッ!!」
息が出来なかった。
手足は自由ではあるものの先の陵辱で力を失い、なんとか逃れようとするが
四肢が言うことを聞いてくれない。
便器の淵を掴み、これ以上奥へと突き込れないようにするのが精一杯だった。
「グブ・・ッ! ゴブゴボ、ゴボボボッ!!」
水が口の中に入った。
鼻にも入った。
息が苦しくて、気管支にも入って何度も何度も咽せた。
だけど男は手を放してくれなくて。
「わかるか? お前はこの便器と同じなんだ。 
 ザーメンをブチ撒けられるだけの、ただの肉便器なんだよ!」
ここではもう、フィーナは一国の姫でもなんでもなかった。
それどころか、人としての最低限の扱いすらも受けられなかった。
呼吸器へと侵入してくる水が苦しくて、苦しくて。
目を開けていられなくて。
長い銀色の髪が水に押し流され、排水部へと吸い込まれてゆく。



やがて、水攻めの時間は唐突に終わりを告げる。
タンクの水が、なくなったのだ。
それに伴い、フィーナも便器の中から解放される。
「ゲハッ!! ガハァ、ゴホゴホゴホゴホッッ! ゲヘッ、ケホッ!」
激しい咳込み。
呼吸器に入り込んだ水を、外へと吐き出す。
「ゲベェッ! ウグッ、ゴホゴホッ!  ゲホンッ、ゲホッ・・・・・・ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」
ひとしきり、鼻や肺の中にまで入り込んだ汚れた水を咳で撒き散らし
フィーナはその場にくずおれた。
ぐったりと力無く、全てを吐き出したように。
涙と鼻水と汚水。
顔も髪もグチョグチョだった。

「おうおう、さっきまでスペルマまみれだったのが、随分と綺麗になったじゃねぇか」
「ま、今度は便所水で汚れちまったがな」
せせら笑う声。
だけどもう、フィーナは動かない。
動けない。
母譲りの銀色の髪が濡れ鼠のままでも
それが頬に張り付いて気持ち悪くても、肩で息をするだけ。
気品も威厳も王家の誇りも。
怒りも悲しみも。
全て、便所の水と共に流されてしまったのかもしれない。
虚ろな瞳でぼんやりと壁だかどこだかを見つめながら、魂の抜けがらのように
水浸しの床の上に転がっていた。


「さて、じゃあ続きといこうか」
男の一人が、横向きに倒れたままのフィーナのスカートをめくり上げる。
露わになる生足。
ぐったりと動かない彼女の片足を持ち上げ肩にかけ、ゆっくりと翳りに近づける。
「ついでだ。 こっちも穴開けとくか」
蹂躙され、赤い花弁が痛々しく捲れた秘部。
その後ろにある窄まりに、まだまだ元気な剛直を宛がう。
「ま、せいぜい良い声で鳴いてくれや」
男が腰を突き出し、不浄の穴に先端部がめり込んでくる。


―――――――――フィーナの記憶にあるのは、ここまでだった。
あとはもう、覚えていても仕方がない。
思い出したくもない。
シャワーに打たれながら、昔のことを思い出していたが
これから先は、どれもこれもが辛い記憶ばかりだ。

「・・・・・・・・皆が無事なら、私は・・・・」
唇を噛み、拳を握り締める。
そして、フィーナは立ち上がった。
シャワーを止め、側に置いてあったタオルで髪を拭く。
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
落ち着いた。
己の不幸を嘆くのはここまで。
もう、泣き言はなしだ。



身体の水気も拭き、バスタオルを巻きつける。
服は、着なくていいと思った。
どうせまたベッドの上で脱がされるのだから。
浴室のアコーディオンの扉。
ここを出ると、また犯される。
それでも出ないわけにはいかない。
ミアや他の皆のためにも、この売春婦まがいの生活を続けなくてはならないのだ。
だがしかし、フィーナは本当のことを知らなかった。
自分が一生懸命に守ろうとしている人々のほとんどが、実はすでにこの世にいないのだということを。
それに気づかず、フィーナは男達に股を開き続ける。
子を産めなくなり、飽きられて捨てられるその日まで。

「・・・・・・・・よしっ」
両頬をパチンと手の平で挟み込む。
くじけそうになる気合を入れなおし、瞑っていた瞳を開ける。
そして外へ。
次の男の待つ部屋の中へ。
フィーナは王家の姫として恥じない凛とした表情を作り、扉を開けた。