1-432 名前: 失われたテクニック(ニラレバ) [sage] 投稿日: 2006/06/07(水) 00:12:47 ID:DgaffD+u

そして運命の日がやってきた。
達哉とフィーナが向かったのはかつてのマスドライバー。
そこに向かう途中、例の黒服達が行く手を阻んだ。
「くっ!」
フィーナを守る様にじりじりと後退する達哉。
詰め寄る黒服。
その時、黒服の数人が気を失って倒れる。
目にも留まらぬスピードで黒服の数人が小さな影に倒されていく。
早過ぎて達哉とフィーナには視認出来ない。
その影は二人と黒服の間に立ちはだかる。
それはリースだった。
リースはチラッと振り返る。
「達哉………早く行って」
そう告げると彼女は達哉の目の前から消えた。
次の瞬間には影と化して黒服達に戦いを挑んでいた。
空中戦に縺れ込んだのだろうか?
黒服が一人、また一人と空から落ちてくる。
確かにリースは強い。
だが多勢に無勢。
全員相手でも負けないリースではあるが、彼らの目的はリース本人ではなくフィーナである。
五人がリースを突破して達哉とフィーナに向かう。
「………」
押し黙ってはいるが「しまった」という表情で反転し自分を突破して行った五人を追う。
その内、最後尾の二人が反転してリースに飛び掛ってくる。
時間稼ぎなのは言うまでも無い。
リースは一気にトップスピードまで加速する。
その為、オトリ二人の視界から彼女は消えた。
だが、彼らは激痛を持って彼女の存在を知る。
少し後ろに位置していたオトリの顔を蹴り、その反動で前に居たオトリのに向かいその背中を蹴って更に加速をかける。
更に二人がリースに向かって来る。
「………」
もう時間が無い。
リースは一瞬で決断した。
立ちはだかろうとする黒服二人を一気に抜き去ると達哉とフィーナに迫る黒服一人を補足し地面に叩きつける。
そして二人の前に着地し振り返る。
「!」
敵の動きが早かった。
先程抜き去った二人が近くまで詰め寄っていたのだ。
しかも二手に分かれてそれぞれの目標に向かっている。
考えるまでも無くリースは二人に向かった黒服に向かいこれを叩き落す。
が、その片割れがリースに襲いかかろうとしていた。
(避けきれないっ!!)
だが次の瞬間、吹き飛ばされたのは彼女ではなく黒服だった。
「早く姫様と達哉君をっ!!」
リースを助けたのはカレンだった。
「………分かった」
そう言うとリースは達也とフィーナの元に向かった。



バタン
扉が閉まる。
そこはかつてのマスドライバーの制御室だった所だ。
そして今でもその機能は生きている。
「ここに居れば数日間は大丈夫………でも遣り残した事があるから………直ぐに戻ってくる」
そしてモノの二、三分でリースは戻ってきた。
カレンを連れて。
「カレンを助けてくれてありがとう」
まさか彼女を助けることが出来るとは考えていなかったフィーナは笑顔で頭を下げる。
当のカレンはただ呆然としている。
フィーナの為とはいえ国王を裏切ってしまった事を今になって悔やんでいる。
板ばさみの状態なのだ。
そして達也はリースの頭をワシャワシャと乱暴に撫でる。
「ありがとな、リース」
赤面してモジモジとするリース。
いつの間にか普段着になっている。
「達哉………その………お礼はいい………」
そして下半身の衣服全てずり下ろして言った。
「この前の………続きをして欲しい………」
フィーナとカレンの存在を無視するかのような彼女の下着と股間の間には
ヌルヌルとした粘液の糸が引いていた。