1-303 名前: 失われた技術(テクニック)? (にられば) [sage] 投稿日: 2006/04/12(水) 23:19:58 ID:UmH2LDiX

「う、うーん」
リースが目覚めるとそこは朝霧家のリビングだった。
何故か自分の周りにちょっとした人混み出来ているのに驚く。
「あ、起きたよお兄ちゃん」
「大丈夫?」
「達哉、早く」
「ミア、水を持ってきて」
(ターゲットの妹の麻衣、従妹のさやか、フィーナ姫、隣に住んでいる幼なじみの………しゃもじ女………)
名前が思い出せない者もいるが冷静に情報を整理する。
周りが自分を興味本位で見ていることは百も承知だがあまり気分の良いものではない。
「………帰る」
リースはいきなりムクっと起きあがるとリビングを出て行こうとする。
「待てって」
達哉が制止しようとするが、するりとすり抜けるようにかわして玄関に向かう。
皆でリースを追う。
ガチャッ
リースが玄関を開けると………
「ウワォン」
「ハァハァハァ」
バタン
思わずドアを閉める。
何はともあれリビングに引き戻されるリースだった。

不機嫌そうにコクコクと水を飲むリース。
「そういえばイタリアンズに揉みくちゃにされたんだからお風呂にでも入ったらどうかな?」
麻衣が突然、提案する。
確かに汗をかいていたので扱く尤もな意見だった。
「じゃあリースちゃん、私とお風呂入ろうか」
とさやか。
リースは一瞬迷った。
教団からの命令は達哉の監視である。
しかし家族からも情報を得て外堀から埋めていくのも悪くない。
だが一気に本丸を攻めるのも一つの手だ。
相変わらずの仏頂面で考え結論に達する。
ガシッ
リースはフィーナに抱きつく。
皆驚きはしたものの、フィーナ自身はあっさりとこれを受け入れた。
「………先に行く」
リースはフィーナに先行して風呂場に向かう。
「ターゲットと肉体関係の女………王女………」
無意識のうちにカーっと顔の身体の温度が上がる。
たまらず昨晩の達哉とフィーナの情事が思い出してしまう。
だが任務だ。
そう思いこんで服を脱ぎ出すと下半身がひっそりと濡れていて、下着に小さな染みを作っていた。