1-199 名前: 月影に身を隠し [sage] 投稿日: 2006/03/04(土) 01:10:30 ID:0TMZJ2lz

ある日の学校帰りのこと、川原を歩いているとリースを見つけた。
こんな所で会うのは珍しい。彼女は何か探している様子だった。
「やあリース、どうかした?」
「タツヤ……」
草むらの中を探る手を止めてこちらに気付く。
しかしまた生い茂る草むらの中へ視線をやる。
「探し物か?手伝うぞ。何落としたんだ?」
「……装置」
「装置?一体何の」
「姿を消す」
「すっ、すが……たぁ?」
その言葉に驚き大声で言いそうになったが、リースの深刻な表情に声を抑える。
「前にも話したと思うけど、ロストテクノロジーの一部」
「あ、ああ、なるほど……」
「他人に拾われて悪用されたら厄介」
「そうだよな。もし悪い人にでも使われたら……」
「その人諸共消す」
なんとも物騒なことをさらりと言ってのけるリース。
しかしその目つきは本物で、やりかねないものだった。
「と、とりあえず俺も一緒に探してやるから。バイトまで時間あるし」
「ありがとう……」
そうして二人で捜索を始める。
「なあ、その装置ってのはどれくらいのものなんだ?」
「手の平に収まる……それくらい小さい」
「よしわかった」
だがモノが小さいのかなかなか見つからない。
あっという間にバイトの時間が近づいてきた。
「ごめんなリース、俺そろそろ行かないと」
「ん……わかった」
「それじゃあ、あんまり無理するなよ」
最後にリースへ一声かけてその場を後にした。

家に戻ってすぐ左門へ向かう。
と、入り口の植木の中に何か光るものを見つけた。
「こ、これは……」
拾いあげてみるとそれは三日月型をしたキーホルダー……?
いや、ただのそれじゃない。何となく異質な感じがする。
これは間違いなくリースの探していたものだと合点がいった。
「達哉、何してるの?」
「うわぁっ?なんだ、菜月か」
「なによ、そんなに驚くことないじゃない」
突如、扉を開けて菜月が出てきた。俺はとっさにその装置をポケットに隠した。
「別になんでもないって。それじゃ着替えてくる」
「?変な達哉」
怪しまれながらも足早にその場からバックヤードへ逃れた。
(うーん、今から渡しには行けないから夕飯の時でいいかな)
そう判断して仕事に専念することにした。



しかし、肝心の夕食時になってもリースは帰ってきていないようだった。
仕方なく家へ戻って自室でそれをポケットから取り出す。
(一体これはどうやって使うんだろう?)
天井に向けてかざしてみたり、手の平に乗せて転がしてみても反応しない。
(もしかしたら故障してるのかも……)
少し残念な気持ちでポーンと軽く投げてみる。
「えっ」
するとそれは空中でピタリと止まって青白い光を放ち始める。
フィィィィィィィィィィィィィン────
「ちょっと、待っ……うわあぁぁっ?!」
球体はこちらに向かってその光を浴びせた。
「お兄ちゃんっ!どうかしたの……あれ?」」
俺の悲鳴を聴いた麻衣が隣の部屋から飛び込んできた。
でも何か様子がおかしい。焦点がこちらに定まらず部屋中を見回している。
「おかしいなー、確かにお兄ちゃんの声がしたはずなんだけど」
そう言って麻衣はベッドや窓の外などを調べてまわる。
(麻衣!俺はすぐ横にいるぞ!聞こえてないのか?)
必死にその存在を伝えようとするも、それが音となって発せられることはなかった。
「……へんなのー」
頭に疑問符を浮かべたまま麻衣が部屋を出て行ってしまう。
(これは困った……もしかして元に戻る方法がないとか?)
悩みながらうろうろするも、解決法は一向に思いつかない。
(それならもういっそこの状況を存分に活かすしかないじゃないか……!)

開き直った俺は部屋を出て、まず風呂場へ向かった。
脱衣かごの中を覗くと麻衣の服とミアのメイド服を見つけた。
今夜は一緒に入っているようだ。
しめしめと戸を開けて隙間から中の様子を覗き見る……
「ゴシゴシきれいに洗いましょー♪」
「ふぁー、ミアちゃんに背中洗ってもらうと気持ちいいよ」
(おおぅっ、これは流しっこ中でしたか!なんと良いタイミング)
裸の二人の身体が泡まみれになっている。
スポンジを持ったミアの手が麻衣の体中を這っていく。
(ああ、麻衣もちゃんと成長してるじゃないか……頑張れ、これからが勝負だ)
「それでは流しますよー」
ミアがシャワーで体の泡を落としていく。
張りがあってつるつるした若い肌が水を弾いてツヤツヤと光る。
(うんうん、ミアも水のしたたるいいおん……うわっ!)
カラカラカラッ
つい前のめりになりすぎた拍子に戸が一気に開いて転がり込んでしまった。
「わああっ?いきなり何?」
「ひゃああ……あれ、誰もいませんね」
(助かった、まだ消えてるみたいだな)
ミアは俺の横を素通りして戸を閉めにいく。
(ここはやっぱりこの特典を活かさなきゃ……えい)
ふにっ
「ひゃうっ!?」
ミアの乳首を指で触れる。
「どうしたの?ミアちゃん」
「あっ、いいえ、なんでもありません……失礼しました」
何事もなかったように平静を装うミア。
(やばい、何だあの柔らかさは!もっと触りたいッ……)
ふにふにふにっ
「……っ!!」
連続で突付いてやるとミアは息を殺して真っ赤になって耐える。
「ミアちゃん、顔赤いけど……大丈夫?」
「え?あ、だだ大丈夫ですっ!ちょっとのぼせたのかも知れませんっ」
「そっ、そう?ならいいけど」
「さ、さあもうそろそろ上がりましょうか!長風呂は良くありませんし」
「うん……わかったからミアちゃん慌てないで」



(ちっ、もう出るのか……仕方が無いな。じゃ最後に)
ざばぁと風呂から身体を出す麻衣。
待ち構えたその瞬間に麻衣の胸を下から嘗めあげ、同時に脇腹をくすぐった。
「わひゃひゃひゃひゃひゃっ!?」
「い、いきなりどうしたんですか麻衣さん」
「ふぇっ?あ、ううんっ、何でもない、なんでもないから……うん」
ミアと同じく麻衣は笑って誤魔化した。
「さささ、早く出よう出よう」
「?……はい」
(うむ、麻衣のしっとりとした胸の感触、忘れないぞ)
二人が出るのと同時に戸をくぐり抜ける。

そのまま自分の部屋へと退避した。
すると身体がピカッと一瞬強い光を放つ。
「あれ……戻った、のか?」
鏡を見るとそこには自分の顔が映り、声も部屋に響く。どうやら戻ったらしい。
「はぁー助かった……」
危ないものをあまり手元に置いておくものではないと思い、
リースに返しにいこうとさやか姉さんの部屋へ。
コンコン、ガチャ
「姉さん、リースいる?」
「あら達哉くん。リースちゃんはまだ帰ってきていないわよ」
「そっか、ならいいや。それじゃおやすみなさい」
「はーいおやすみー」
リースは帰ってきていなかった。まだ探し回っているのだろうか……。
「あ、お兄ちゃん。お姉ちゃんの部屋にいたんだ」
「わっ?なんだ麻衣か」
「お風呂空いたからどうぞー」
「おお、ありがと……」
寝る時は薄着の麻衣。そのボディラインとさっき見たものを照らし合わせる。
「?お兄ちゃんっ、鼻血!」
「へ……あ、こ、このくらい平気平気!それじゃおやすみな」
「う、うん……おやすみ」
逃げるようにまた自室へ戻って慌てて鼻血を拭く。
少しのぼせていたせいもあったか、とにかく危ないところだった。
落ち着いてから風呂へ向かう。

風呂から出てもリースが戻ってきた様子はなかった。
探しにいくべきか?いや、行き違いになってはまずいし、きっと帰ってくるはず。
やはりここは戻ってくるまで待つか……


「……つやさん、達哉さん、起きてください。朝ですよ」
「んっ……あれ?ミア……ああ、俺ここで寝ちゃってたんだ」
「もしかしてお体の調子が良くないとか……」
「そういう訳じゃないんだ、リースを待ってたつもりなんだけど」
「リースさんですか?まだ帰ってきた様子はないみたいですよ」
「まぁきっと今晩には戻ってくるよな」
話を切り上げてミアは台所で朝食の準備を始めた。

洗面所で顔を洗いながらふと思う。
(ということはもう一日あの姿を消す能力の恩恵を受けられるわけだ……)
ここぞとばかりに悪戯心が働いて次々にいろんな事を考えついていく。
「くーっくっくっくっく……」
「あら、達哉……?」
「ぶはぼっ?!フィ、フィーナっ」
「おはよう達哉、何か嬉しい事でもあったのかしら?」
「え?ああなんでもないよ、思い出し笑いみたいなもんだから」
「そう?ならいいけど」



5人での朝食を終えて、姉さんは博物館へ、俺とフィーナと麻衣は学院へ向かった。

キーンコーンカーンコーン……
次の授業は体育。絶好の着替え覗き見チャンスということである。
体育委員に保健室に行くと伝え、女子更衣室に向かった。

扉が開いた隙に自分も中へと滑り込む。
(こ、これは……!!)
目の前に広がるのは想像通り花が咲きほこる、まさに楽園。
惜しげもなく下着姿を曝け出す女子たち。
四方八方どこを向いても女、女、女。
男には堪らない女の匂いで充満した更衣室の空気を目一杯吸い込む。
すでに股間はビンビンでいつでも発射できそうだった。
(むっ、あそこに菜月とフィーナ、それに遠山を発見!)
着替え中の女子たちの中をすり抜けて三人の元へ向かった。

(うはー、やっぱ菜月のでけぇ……フィーナも結構……おっ、遠山も負けてない)
体操着を着る前の上半身を嘗め回すように見比べていく。
ブラから覗く白い胸がたまらなく性欲を刺激する。
中でも圧巻なのは、やはり菜月の胸の谷間。
身を少し屈めるだけでブラの中でふるふると揺れてその存在が強調される。
もちろん体操着の上からでも大きさは他の女子と比べても一段上。
これはもう頂いておくしかない……と思ったところで再びチャイムが鳴った。
慌てて女子たちは更衣室から出て行って、一人とり残された。
(あぁ……それでもこの匂いはたまらない……)
しばらくその余韻に浸り続ける。

更衣室に居続けても仕方がないと気付いてグラウンドに出てみる。
女子の方へ目を向けてみると既に準備体操を終えていた。
(ほう、今日はハードル走か。これは期待できる)
頭の中が走る度に揺れる女の子の胸でいっぱいになる。
間もなくしてスタートラインに並んだ第一陣が始走する。
まずは菜月。運動も結構いけるだけあって軽快に飛び越えていく。
次に見えたのはフィーナ。走る姿勢も綺麗で美しい。
思わず見惚れてしまいそうになる……
「うゎたっ!」
ガシャーンとハードルに足を引っ掛けて壮大にコケた遠山。
(あーあ何やってんだ、まったくあいつらしいな)
その後もよろめきながらも何とか最後まで走り抜いた。
「翠っ、大丈夫?」
「へーきへーき、これくらい何ともないよ」
「でも、膝が擦り剥けているわ」
「大変じゃない、保健室行ってきなよ」
「そんな大袈裟なー。唾つけときゃ治るって」
「いいから、ここは大人しくしてなさい」
「んー……そこまで言うなら、じゃあちょっと行ってくるね」
ひょこひょこと少し足を引き摺るように校舎の方へ向かう遠山。
(……ちょっと心配だな、見に行ってみよう)
後につくようにして俺も遠山に付いて行った。



「失礼しまーす、ってあれ、誰もいないじゃん」
養護教諭も席を外しているようで、保健室はガランとしていた。
「まあいいや、自分でやっちゃおっと」
翠は薬品棚から消毒液を探す。
「んーとどれだぁ?……あ、あれだ!んーっ……」
目線を追うと棚の最上段にそれがあった。
爪先立ちになって手を目一杯伸ばすも、あと一歩のところで届かない。
「っっ!痛……あっ」
膝に痛みが走ったのか、バランスを崩して倒れていく。
(あぶないっ!!)
どすっ
(ぐえっ)
「いちち……あれ、痛くない……何だろ」
俺は素早く回りこんで翠の下敷きになった。
身体を起こそうとするも、上で翠が暴れる。
「うわっ?なに、地震?ちょっ、え?」
(あーもう動くなって!)
翠の身体を持ち上げてベッドへ投げた。

「っわわ!どうなってんのー?」
彼女が狼狽しているうちに肢体をベッドに結び付けていく。
「ええええええ?これってもしかて怪奇現象ー?」
ひどい言われようだ。
(だがここまでくればもう主導権は俺のものだ……)
無防備になった翠の傷口を舌で舐めあげる。
「ひゃあっ?い、い、今の……何」
そのまま続けて患部をチロチロと優しく舐めていく。
「きゃははははっ、く、くすぐったいよぉ」
(……こいつ、人が親切でやってる事を)
「へっ?今度は何?ひゃあっ!」
動けない翠の体の上に馬乗りになる。
そして体操着の上から胸まわりやわき腹付近の性感帯を刺激する。
「いひはははは、だめ、だめだって、そこ……はひゃぅっ!」
内側へ向かう円軌道を描くようにして胸の盛り上がりを撫でていく。
丘の先端に到達したところで軽く弾いてやると翠は高い声をあげる。

体操着を少したくし上げてへそを嘗め上げた。
運動して蒸気した翠の汗の匂いが鼻腔を抜けていく。
(いやあ……流石に女の子の肌はすべすべだなぁ)
翠の肌の感触を確かめるようにもそもそと身体の上を這い回る。
「ちょ、ちょっと、これは……んっ、あれ?この匂い、どこかで……?」
(!? もしかして遠山のやつ、俺だと見破る気かっ)
ガラガラガラッ
「翠っ!」
「あ、菜月?」
(ぶぶっ!!)
突如現れた菜月に驚いて俺はバランスを崩してベッドからずり落ちた。
どさっ
「ん?今何か変な音しなかった?」
「っていうか何て格好してるのよ」
「あははー、えっと、ポルターガイストってやつ?」
「まったく戻ってくるのが遅いと思ったら先生がいないのをいい事にこんな……」
(く……ここは撤退した方がよさそうだな)
菜月と翠が喋っているうちに保健室から脱出した。

シュウウウウウンッ……
「お、丁度時間切れか。危ない危ない」
俺は周りに誰もいなかったことを確かめてそそくさと教室へ戻った。