8_5-98 名前: 『夜明け前より瑠璃色な』「さやかの目覚め」(1/2) [sage] 投稿日: 2009/06/02(火) 21:46:28 ID:/MHlTkrJ

 朝、さやかの部屋へノックなしに達哉が入っていった。
 すでにさやかは目を覚まして、ベッドからあがっていたが、まぶたは上がったり
下がったり、なんとも頼りない。
 「あ、あらあ、なんで達哉くんがぁ?」
 これぞ低血圧という、ぼうっとした反応をさやかが返すと、
 「姉さんをしゃっきりさせるために来たんだ。」
 達哉はそう答えてズボンを脱ぐ。トランクスも脱ぐ。膨張したペニスが、少年の
朝にふさわしい勃ちかたを見せる。
 「え? な、なにしてるのぉ?」
 従弟の破廉恥行為を前にしても、さやかはぼんやりしたまま。ぱちぱちと瞬きを
したが、瞳をとろんとなったまま。
 「やっぱりこれだけじゃ、起きないんだね。しょうがないなあ、姉さんは。」
 くすくす笑った達哉は、さやかの肩をぐいっと押してしゃがみこませた。鋭角に
そそり立つ勃起がちょうど、眠そうな顔の前に来る。
 「はい。しゃぶる。」
 「……んっ。」
 亀頭が唇に接触して、達哉が腰をせり出すと、赤黒い一物が吸いこまれていく。
 それでもまだ、さやかは夢見心地。見下ろす達哉は苦笑する。
 「気持ちよくしてよ。姉さん。」
 彼からわずかに腰を振ると、さやかは顔を揺すりかえして、口唇奉仕に耽ってい
く。頭はまわっていなくても牝の本能に従って、艶かしい息音をあげる。なんども
しゃぶって習熟した行為で、ふくれあがった勃起に対応する。
 「う、うん……そうだ。姉さん、うまいなあ。」
 頬をすぼめて唇で締めつけるだけでなく、舌も使っている。竿やカリ、先のくび
れをちろちろ舐めてくる。実はとっくに起きていて、ぼんやりしているのはフェイ
クなのではないかと疑いたくなるほど気持ちいいフェラチオをしてくれる。
 肉棒が発火するような快感を得て、達哉の腰振りが振幅を増していく。フェラチ
オからイラマチオへ変化させ、従姉の口を性器のように扱う。
 「ん、ぐっ、ぐふっ!」
 勢いよく、喉元まで亀頭で突かれ、さすがにさやかも目を見開く。それでも意識
はついてこないのか、従順に振る舞っている。口を素直に締めこんで、腰ピストン
と合わさることで最高の心地よさをもたらすしごきを実現させている。
 「俺のミルクは苦みもあって、特濃緑茶よりもよっぽど効くよ。ふふっ……」
 朝の忙しい時間。長く楽しむわけにはいかない。
 ここに来た目的は出すこと。牡の特濃ミルクで従姉の目を覚まさせること。
 「ほらっ! 姉さん、たっぷり飲んで!」
 「ぐぷっ、ぷふっ、んんーっ!」
 ぐいっと深く突き入れ、爆発させた。
 唾液で洗われた肉根から濃厚ザーメンがピュッピュとほとばしり、喉に直に届く。
口内をあっという間に男臭い汁が満たしていく。
 「ぬん、ん、んぐ、んっく、こく、こくん……」
 粘っこい白樹液を嚥下しているうちに、さやかの双眸がはっきりした光を帯びて
きた。自分が今なにをしているのか、なにをしていたのか理解し、顔がこわばって
くる。
 射精が終わるとすぐに達哉は肉棒を引き抜いた。夜の甘い交わりなら後始末を頼
むところだが、あいにくそういうプレイではない。
 「じゃあ、姉さん。下で待ってるから。」
 ぼんやりでなく、呆然となっているさやかを残して、達哉はすっきりした顔をし
て悠々と部屋を出ていった。



 「お、おはよう。」
 「おはよう、お姉ちゃん。あ、今朝はちゃんと起きてる。」
 リビングに入ってきたさやかの顔を見て、麻衣は目を大きくする。ぼけぼけ状態
で来るものとばかり思っていたから。
 「おはようございます、さやかさん。お茶、どうしますか?」
 「いただくわ。」
 ミアはさやかの前に湯飲みを置き、濃い緑茶を注いでいたが不意に視線を宙にさ
まよわせ、鼻をすんすんと鳴らした。
 「どうしたの? ミアちゃん。」
 「いえ、なんか変な臭いが……」
 「臭い?」
 問いかけた麻衣もミアに倣って、意識して鼻を使い、空気を吸った。
 ガタッ。
 一度座ったさやかが雑な音を鳴らして席を立つ。口もとを手で覆っていた。
 「私、顔洗ってくるから!」
 それだけ残し、さっと姿を消した。
 俊敏に、風のようにリビングを出ていったさやかに麻衣もミアもきょとんとする。
 「いったいどうしたのかしらね、さやかは。」
 挨拶のタイミングを逃したフィーナは、小首を傾げている。
 達哉は「なんだろうね?」と合わせつつ、内心でニヤニヤしていた。


 (おしまい)