8_5-86 名前: フィーナSS [sage] 投稿日: 2009/05/04(月) 17:48:14 ID:G9Fe4AYB

フィーナ・ファム・アーシュライトと朝霧達哉がホームステイという場で出会っ
てから八年。数多くの困難を乗り越えたふたりを祝う盛大な結婚式が執り行われた。
式のあと、ふたりは夫婦としての初夜に、長いあいだ積み重ねた想いをぶつけあい、
熱く淫らな時間を過ごした。
 その翌日、なにごとにも煩わされずにのんびりと過ごせたが、それも今日まで。
明日からは多忙な日々がはじまる。三日後にはハネムーンに出発するが、それは地
球各所への訪問を兼ねた、政務と変わりないものになっている。
 旅行中の夜がどのようなものになるか、睦み合う余裕があるのかはっきりしない。
だから、この二日目の夜にたっぷりと愛しあう。すでに受胎したという予感をフィ
ーナは抱いたが、だからといって体を交えないはずがない。より確実に受胎するた
め。なによりも、ひとつになりたいという欲の赴くままに。

 「ああっ、フィーナ!」
 先にベッドへと言われて、あとからやってくる妻を焦れながら待っていた達哉が、
彼女の姿を見たとたんに歓喜の声をあげた。
 妻となったフィーナが今日まとっているのはセクシーなベビードール。眠るため
の服でなく、共に夜を過ごす男を魅了するためのものだ。ベビードールの下には、
シースルータイプのブラジャーにGストリングと呼ばれるショーツ。色は紫で統一
されている。さらに、美脚を飾るストッキングを煽情的なガーターベルトで吊って
いた。その美しさと凄艶な色香に、達哉は夫でなく牡となって目をぎらつかせてい
る。
 昨夜はウェディングドレスで、妻になったということを意識させられた。
 今宵は艶かしい下着で、清楚な少女から淫蕩な女へと花開いたことを意識させら
れる。男を誘惑する気持ちを隠さない、男が欲しいという気持ちを隠さない女がこ
こにいる。
 「達哉……」
 濃緑の双眸をうるませながら、夫となった男を呼ぶ。達哉は待ちきれずに、自分
から飛びだしてフィーナに抱きついた。見つめあう間も惜しむくらいすぐ、唇同士
が密着した。
 「んっ、ふ、んふぅん……」
 「んんっ、んろろっ、んむむふうぅ……」
 くぐもった、淫靡な息の音が閨にひろがる。



 唾液を垂れながすほどの濃厚なキスをしているうちに、達哉は我慢できなくなっ
た。男を昂らせるための下着があまりにも功を奏し、それゆえにブラジャーもショ
ーツもあっさりと毟り取られてしまう。男は自分の下着も脱ぎ捨てて、女をベッド
にうつ伏せに寝かせ、結合を図っていった。
 「あっ、ああっ!」
 ストッキングとガーターベルトだけを残すフィーナに背後から勃起を突きたてて、
穿っていく。ぬくもった愛蜜に満ちた穴から、ヌチュヌチュクチュクチュと卑猥な
水音が鳴り響く。抽送のリズムに応えるように、むっちりした尻房が蠱惑的に揺れ
ると、狭間のアヌスまで散らついて男の劣情を煽りに煽る。
 高貴な姫の媚態に刺激され、勃起しきっているはずのペニスが秘洞のなかでふく
れあがる。収縮する肉壁の圧力を跳ねかえし、雄々しい脈動で牡の強さをアピール
する。
 「あっ、ああっ、来る、来るのっ。アッ、アアーッ!」
 深く貫いたときに肉欲まみれを悲鳴をあげて、背中を反らせるフィーナ。雪白の
肌に玉のような汗が浮かび、ツツーッと垂れていく。
 達哉は腰を突き入れては引き、引いては突きこむ。最高の一体感に酔いしれなが
ら、滾る牡欲をそのまま言葉にして迸らせた。
 「フィーナ、イヤらしいぞ。イヤらしいから、いくらでも突きたくなる。奥まで
突きたくなる。」
 「アアッ、突いて突いて。いっぱい突いて……アアァ、イヤらしくなっちゃう。
恥ずかしいっ。でも、達哉が奥まで来てくれるのなら、いくらでもイヤらしく、淫
らになる。なりたいのっ!」
 フィーナはそれだけで男を絶頂へ導きかねない淫蕩な声を放ち、熟れた双臀を妖
美にくねらせる。秘肉の蠢きも収縮も、桁違いに激しくなった。
 「お、おおっ、フィーナ!」
 妻となった月人女がここまで乱れることに、性感の昂りだけでなく夫としての純
然たる歓喜にもうち震える。達哉は上体を伏せて背中に胸を重ね、両腕を前にまわ
して量感あふれる双乳を掴みとった。
 たわわな肉の果実を握って揉みほぐすと、八年間の長い年月よりも昨日から今日
のあいだにぐんと成長したように思える。早くも赤子に授乳するように乳腺が張っ
ているような、そんな感覚まで手に得られる。
 「妊娠したら、ミルクが出るようになるんだ。ここから……」
“母”となったフィーナをふたつの丸みから感じて、そんな感想が口に出た。
 「はあっ、あっ、そ、そうよ。で、でもまだ……んああっ!」
 気が早い夫の言葉を制しようとして、いっそう強く握られてしまい声が裏返った。
 「ふふっ。そうなったら俺もフィーナからミルクを飲ませてもらおう。」
 「な、なにを……ああ、しょうがないお父さんね。んあ、や、ああっ。そんなに
揉んでも、ま、まだだから……」
 ふくらみをいとおしむ達哉の手つきはまさに「乳搾り」。乳頭をはみ出させるよ
うに指を揃えて乳丘の周囲にまわし、ぎゅ、ぎゅぎゅっと搾りこんでいる。



 彼に無理矢理に搾られて、そうされると溜まっているなにかが先っぽから出てい
きそうに感じ、フィーナは胸もとを揺すりながら身悶えた。
 (ひょっとして、もう、ミルクが作られているのかしら?)
 昨晩受胎を意識しただけに、自分の体がどんどん変わっていってもおかしくない
とフィーナは思う。乳房も赤ん坊のために大きくなり、内部にミルクを蓄えはじめ
ているのかもしれない。
 「んあああァ……」
 子供の存在を意識したとき、キュンと下腹が疼いた。女のカンを信じるよりも、
受胎をより確実にしたほうがいいに決まっている。そのためにはどうすればいいか。
あまりにも明らかなこと。
 「はああん。まだ、まだ妊娠したかどうか、わからないわ。だから私に、達哉の
精液をちょうだい。子宮に、アア、子宮に飲ませてぇ!」
 フィーナが脳裏にイメージしていた白いミルクが、白濁のザーメンにすり替わっ
た。興奮した男がミルクを飲みたいように、発情した女はザーメンが飲みたい。子
宮でたっぷりと飲まないことには、夫婦の性行為が完結しない。
 猥りがましく叫んだとき、肉層が急激に狭まってペニスをがちがちに締めあげた。
規則正しく動いていた達哉もあまりに強靭に締めつけられて反復運動のペースが狂
い、息を呑むことになる。
 「う、ううっ。わ、わかった。もう、俺だって限界だ。だから出すよ。エッチな
フィーナに飲ませてあげる。」
 がっちりと挟みつけられ、大きく腰を振ることが叶わなくなっている。膣の壁だ
けでなく、ペニスが進む先からもなにかが迫ってくる気配がある。それは、達哉は
知るよしもないことだが、官能の高まりに呼応してフィーナの子宮が下がってきた
のだった。
 乳房を握っていた手を細腰にずらして抱えると、小刻みに、奥の壁にフックを打
ちこむように達哉は腰を使った。それはまさに、絶頂へ昇ろうとしていたフィーナ
へとって一番望むところの抽送だった。
 「当たる当たる。奥を、ああ、達哉が叩いてる。こ、このまま、あん、もっと奥、
奥よ。ああっ、達哉。ちょうだい、ちょうだいっ!」
 先にアクメに達し、嬌声を響かせるフィーナ。頭を上下左右に振り、銀髪を華麗
に舞わせた。
 快美に乱れ咲く妻に引かれて達哉も昇り詰めた。亀頭を子宮口に強く押しつけ、
爆発する。
 鈴口から迸った熱樹液を浴びた口は、フィーナの意志がそのまま動かしているか
のようにぱくぱくと開閉し、待望の子種エキスをごくごくと飲んでいる。
 「ん、あ、あん……。入ってくる。奥に、アア、奥にたくさん入ってきて……」
 のめって体勢をくずし、シーツに頬をつけたままフィーナは幸せに喘いでいる。
 膣壺内でペニスが脈動し、精を吐き出しつづける。緊縮する膣壁も蠢動で応え、
すべてを受け取るべく射精をうながしつづけている。
 男は低く唸り、女は身震いして悦ぶ時間が流れる。



 唸り声が消え、身震いもわずかになると、達哉が妻の体を気遣う声をかけた。
 「フィーナ。大丈夫か?」
 「平気よ。ふふふ、いっぱい飲ませてもらえた。……まだ、おっきいままね。」
 射精は終わりを告げて脈動も収まったものの、フィーナのなかで肉棒は萎えるど
ころかすぐにも爆発しそうなほど熱り立っている。
 たっぷりと注がれた妻は腕をつきなおして四つん這いに戻ると、くすっと笑うだ
けでなく、キュッと膣穴を締めて、夫の背筋をぞくぞくと痺れさせた。
 「……このまま、するよ。」
 「ええ。もっとして。もっともっと、達哉が欲しいの。」
 一度の射精で終わるはずがない。終わらせたくない。達哉は両手で肉尻を抱えな
おし、ぐっと腰を突き入れた。フィーナはぴくんとのけ反り、えぐられるたびに熱
い息と淫声を放つ。
 夫婦の思いは一致し、情熱と情欲にまみれた性交が繰りかえされる。達哉はなん
どもなんども熱い精を妻へ注ぎこみ、フィーナはあられもない声をあげて達してな
お、次の射精を夫にねだった。


(おしまい)