二次元キャラを牧場で飼い慣らす妄想スレ 第5牧場
650 名前: 神楽スキー [sage] 投稿日: 2008/10/05(日) 19:21:24 ID:HO78Tsjm

『さあ、フィーナ姫様!! 今宵、貴方様のために特別のゲストをご用意いたしました』
「な、何を……貴方達は何を言って!!」
 グルルルルッ……
 何者かにこの「牧場」と呼ばれる施設にかどわかされ、ベッドの上に座り込んだフィーナは、姿を見せな
い男のふざけた物言いに激昂する。だが、不意に響いた獣が唸るような声を聞いて言葉を止めた。本能的な
恐怖が背筋を何か冷たい物が流れ落ちる。
(な、何……?)
 連れ込まれた室内に人の陰などない。だが今のは空耳や風の音などでは決してなかった。
「……っ!!」
 喉の奥で思わず気弱な悲鳴が上がりそうになるのを必死に抑え、それでもわずかに後退してしまう。目の
前に現れたのは身の丈3mを超えそうな巨大な毛の塊だった。月で生まれ育ったフィーナは知る由もないが
、地球風に言うならばその姿は猿、いや巨大なゴリラに近い。
「グルッルウルッルッ……!!」
 だが、爛爛と輝く暗赤色の瞳にはただの獣にはない知性と言い知れない暗い情念が漲り、その全身から陽
炎のように立ち上りそうなほどの凄まじい欲望が噴き上がっているの。それフィーナは女性としての本能か
ら感じ取っていた。
「……っ!? な、なに!?」
 魔獣の姿に一瞬とは言えひるんだフィーナの手首を、巨猿はその外観からは想像もできないような機敏な
動きで掴みとっていた。
「あっ……ぐうっ!!」
 ギリリ……、片手一本で中に吊り下げられ、右肩だけにかかった自重。美しき月の姫君は、肩に鈍く走る
激痛にその美貌を苦しげ歪めた。細身なフィーナの身体とは言え、片手だけで軽々と宙づりにした怪力。そ
のおぞましい巨獣はまるで捕らえた獲物でも品定めするように、その苦しげに歪んだ、それでもなお美しい
姫君の貌を眺めている。



「は、離しなさい!! この無礼者!!!」
 間近に迫る絶対の死の恐怖さえ、その誇りと気迫で押しのけ、フィーナの翠の瞳は鋭く獣を睨み据えた。
この獣に人の言葉を介する能力があるかはわからない。それでもただ死を待つわけにはいかなかった。
たとえ、逃れられない運命なのだとしても、それを自分の手で切り開いてみせる。
 だが、そんな至高のエメラルドさえ霞ませる透き通った瞳を見返していた魔獣が次に取った行動はフィー
ナの想像をはるかに超え、おぞましかった。
「グルルッ……オ、オンナ……」
「……なんですってっ!? まさか、貴方、しゃ、喋れるの!?」」
『もちろんんですよ。フィーナ姫様、わたしどものペットはそれは、それ優秀ですから』
 フィーナの驚愕に、姿なき声が嘲笑う。さらにこの獣に知性と言語能力があることに驚く暇さえない。漆
黒の毛でおおわれた丸太のような腕でフィーナの藍色のドレスの細腰を強引に引きよせると、その汚らわし
い唇を月の姫の唇に押しあてたのだ。
「んっ!? ううううんんっ!?」
 瞳が驚愕に見開かれる。想像さえしたことなどなかった。この唇を達哉以外の相手に、しかもこの様なお
ぞましい獣に許してしまうなど……。驚きとショックのあまり硬直した少女の瑞々しい唇を魔獣は喜々とし
て嬲る。慌てたように首を振って逃れようとするが、獣は支えの必要を失ったフィーナの手首を離すとその
分厚い掌で後頭部を押さえつけ、その美味な唇を決して離そうとはしない。獣小屋を思わせる噎せるような
嫌悪と屈辱に、フィーナは魔獣の腕の中で必死になって暴れた。
(いやっ!! ……こんな、こんな……ッ)
『おやおや、その猿めはお姫様の唇を気に入ったようですぞ? 良かったですなあ』
 桜色の唇全体を完全に蓋されたようなそれは、もはやキスなどとは呼べないないおぞましき口虐だ。しか
し、フィーナの両脚は未だ床から離れたままで、人外の怪力を誇る大猿の腕を振り払うことはまるで出来な
い。
「んくううぅっ……!! い、いやっ……は、離し……ンンッ!!」



 ビクン!! 魔物に抱きすくめられたままの身体が大きく跳ねた。拒絶に叫ぼうとした唇が無理矢理割られ
、ナマコを思わせる巨大で不気味な粘塊が口内に侵入してくる。紫色の肉塊は恋人にさえ触れられたことの
ない口内を無遠慮に舐めまわし、その奥で恐怖と嫌悪に縮こまる可憐な舌を絡め取った。
 知性なき獣とは思えないような熱烈な抱擁と深く情熱的な口付けに背筋が泡立つ。吐き気しかもたらさな
い生臭い獣の体液とフィーナ自身の唾液が狭い口内で攪拌し合い、粘着いた唾音がしきりに一人と一匹の唇
の間から響き渡った。
 グチュグチュグチュグチュ……ジュルルル……
 大猿は月の姫君の唾液をさも美味そうに啜りあげ、逆に自分の汚液をフィーナに執拗に飲ませようと口内
へと流しこむ。腐肉の大蛇に巻きつかれた舌は淫らの舞踏(ダンス)の相手(パートナ)を強要され続けた
。時折獣の舌の先端で、咽喉をこじ開けられ、姫君の食道を生ぬるい獣の粘液が滑り落ちていく。
 ビクン!! ビクン!! 魔獣の抱擁の中で断末に痙攣する子鹿のようにフィーナのか細い身体は立て続けに
震える。引き剥がそうと毛むくじゃらの腕を掴んだ白の手袋は、布地が裂けるほどにきつく握りしめられ、
固く閉じられ、屈辱に震える眦からは銀の滴が幾筋も頬を伝い落ちた。
(……ッ……こんな……こんな屈辱って……)
 肺が腐れ落ちそうなほどの汚臭の中、腰に回された節くれだった指と荒れた掌がフィーナの小振りで柔ら
かな尻をスカートの上からいやらしく撫で回す。頭の後ろで固定された手が透き通るような美しい白銀の髪
をさも楽しげに撫で梳いている。巨大な猿と銀の姫の抱擁と、熱烈な接吻は思わず息をのむほどに退廃的で
、おぞましくも淫卑な光景だった。
「はっ……んちゅう……んぐっ……苦し……はあぁ……もう……もう……だめ……」
 陰湿なほどに長く、ねちっこい大猿との口付けに酸素不足の思考は霞み、力の抜け落ちた両手は身体の脇
にダラリと垂れ下がっている。涙に濡れ、焦点の失われた新緑の瞳がぼんやりと虚空を眺め、唇の端からは
唾液の筋が絶え間なく、細く形良い顎から首筋へと流れ落ちていた。
 ドサリ……
「はぁ……はぁ……はぁ……あっ……」



 おぞましい接吻がいったいどの程度行われていただろうか? 獣の腕と唇からようやく解放され、フィー
ナの身体は力なく柔らかいベッドの上に崩れ落ちる。立ち上がる力さえない両脚をペタンと着け、両手をベ
ッドについたまま呆然と荒い息をついた。
 醜い猿顔は楽しげに緩み、獲物を高みから自分を見下ろしている。瞳のない真紅の眼窩は欲望にギラツキ
、湯煙が立ちそうなほど荒く熱い息がだらしなく開かれた口からは吐き出され続けていた。下半身では見た
くもない醜悪な肉の塊が隆々と天を衝いているのが嫌でも目に入る。
『いかがでしたか姫様? このような猿などと、口付けをおかわしになった感想は?』
 先ほどとは違う男の声、見えずとも興奮し、荒い鼻息さえ聞こえる。明らかに複数の男たちの目が今、こ
うして獣に弄ばれている自分を眺め、歪んだ欲望に興奮しているのが解った。
(くっ……こんなこと……こんなことって……悔しい……)
 こんな猿の化け物に抵抗も出来ずに唇を汚されてしまった悲しみ、それを姿さえ見せない卑怯者たちに嘲
笑われる悔しさ、何より恋人である達哉への申し訳なさが一つになって思わずもれそうになる嗚咽を決死の
思いで飲み込んだ。白い手袋の甲で穢された唇を汚らわしげにぬぐい、涙で濡れた瞳でそれでも憎むべき口
虐者を睨み据える。
「フィーナ。オマエ、オレノモノニナル……」
「な……なんですって? あっ!!」
 ベッドに手を突き、ふらつく足でそれでも立ち上がろうとするフィーナに、不意に大猿がその細腕を引き
上げた。そして正面からその筋肉質の胸の中に抱きすくめられてしまう。
「フィ−ナ、モウニゲラレナイ……オレオマエノコト……スキ……」
『あははッ、これは良い。その猿めが姫様の夫となるわけですか。クククク』
 また別の姿なき嘲笑がスピーカらから響く。フィーナは自身の白い首筋に舌を這わせながら告げる大猿よ
りも、その姿を見せない卑怯者の言葉にこそ、脳が沸騰しそうなほどの怒りとおぞましさを覚える。遊ばれ
ている。自分が逃げることも抵抗で来ないことも分かっていて、必死に逃げる姿を楽しもうとしているに違
いなかった。



「くっ……誰がっ……貴方の様な化け物などに……」
『化け物は酷いですねえ。彼はれっきとした元人間ですよ。それも貴方に恋した……ね』
「な……ッ!?」
 揶揄するような言葉さえ、嘲弄する悪意に満ちている。この獣がもとは人間だった? それも自分を知っ
ている。何もかもが驚愕の事実の連続に、フィーナは混乱する。
『貴方様を愛し、欲するが故に、我ら牧場の遺伝子改造を受けたのですよ』
『いやはや、あっ晴れでな愛情ではないですか』
『貴方様を求め人をやめることもいとわなかった彼の望みは叶えてあげないとねぇ』
 スピーカからいくつもの下卑た笑いが零れる。
「なんて……貴方達は何と言うことを……っ!!」
 翡翠の瞳が正しき怒りに輝き、凛と響く声にも非道な罪を断ずる王家の者としての責任と覚悟が宿ってい
た。だがそんなやり取りさえ関係ないと無視し、美しい戦利品を手に大猿はゆっくりとベッドまでの短い道
のりを歩き始める。
 そのまま乱暴にベッドの上に投げだされた。獣が使うとも思えない豪奢な作り、雪色の絹のシ−ツ、身体
が沈む程の極上のベッドは、それこそ月の姫君たるフィーナが使うに相応しい。
 その極上のロイヤルベッドの上で、ゴリラとも猿ともつかないケダモノに抱えあげられた月の姫は恥じら
いと怒りにに顔を真っ赤に染め、自分を正面から抱きかかえる大猿を罵倒する。だが、フィーナに対する無
限とも言える妄執と欲望をたぎらせる巨猿に、少女の罵倒はむしろ心地よいものだった。
「は、離しなさい。この無礼者!! アッ!!」
 細い足首を掴まれたまま開脚された両脚を持ち上げられ、フィーナは背中からベッドに倒れ込む。柔らか
く身体を受け止められ、足だけ高々と抱えあげられた屈辱の姿勢で、それでも気高い意思の輝きを失わない
瞳が、不埒なケダモノを見上げ、睨み据えた。



 その目に飛び込んできた獣の下半身からは、黒光りする巨根がたぎる欲望に陽炎さえ生みながらそそり立
っていた。思わず喉の奥で、フィーナらしからぬ小さな悲鳴が漏れてしまう。だが無理もない。性知識など
ほとんどない純粋培養の姫、その少女の常識からしてもそれは人を外れた形をしていた。
『いかがですか? その獣は姫様のお相手をするためだけに、遺伝子レベルで改造してあげたのですよ。フ
ィーナ姫様のお身体を悦ばせ、姫様を愛し、身も心も虜にするためだけに設えた究極の魔器、きっとお気に
入りになりますよ?』
「くっ……この外道っ」
 生命に対するこれ以上ない禁忌と冒涜を喜々として語る男たちに、激しい怒りを思える。吐き気を催すほ
どに人を外れたおぞましき魔器、しかし、魔獣の巨大な肉体から貧相とも言えるサイズはフィーナ専用に誂
えた物だと言う。
(これが……こんなものが……私と……?)
 鈴口から垂れ落ちる先走りの液が涎のように溢れ、胸の悪くなるような精臭が沸きたっている。その野太
い茎に蜘蛛の巣のように血走った毛細血管、表面には無数に羅列した肉瘤がさらにその凶悪さを際立たせて
いる。鏃の様な鋭利なな返し、更におぞましいのは一面にビッシリと生え、意志をもったようにざわめく黒
い獣毛だった。
「あ……や、やめて、やめなさいっ!!」
 乱暴に下着をはぎ取られた。むき出しにされたフィーナの脚の間に、火傷しそうなほどに燃え上がる怒張
が押しあてられる。他者に触れられるどころか、見られることさえ恥ずかしい秘密の花園に、汚らわしい獣
の性器が触れていた。
『ほうぅ、これは、これは、さすがはお美しいですな』
 スカートの中を覗きこまれ、獣やカメラの前に曝け出された最後の聖域に、いくつもの嘆息の声が響き渡
った。フィーナの芸術品とも呼べる左右対称に美しく整えられた処女丘、ふっくらと柔らかげな花びらと銀
色の若草の茂みとその上にチョコンと息づく桜色の真珠が、その全てが思わず見とれてしまうほどに美しい
輝きを放っている。



「なっ、このやめなさい!! そんな汚らしいものを近づけ……あっ、くっ、あくぅあああぁ〜〜〜〜ぁっ!!!」
 見られ、触れられる嫌悪と羞恥、怒りと悔しさは不意に訪れた激感を前に砕け散った。性器に直接強酸で
も浴びせられたかのような灼熱感が、敏感な粘膜を焼き尽くしていく。ザクザクと針刺さるような痛みまじ
りの刺激もあるが、何より直接神経を灼かれるような焦熱地獄を敏感な部分を責め苛み、甲高い悲鳴を絞り
取られた。
「ふぅっ、くぁっ、な……なに、何が……っ」
息さえできない苦悶にベッドの上で大きく身を捩る。強酸に焼かれる熱感とひりつく痛みが神経を蝕み、
額に浮かんだ珠の様な汗が滑らかな頬を幾筋も滑り落ちた。性器に押し当てられた魔獣の肉棒から先走る粘
液がヴァギナに塗り込められたのだと気付く余裕もない。
「はっ、こんな熱っ、熱い……はぁ……んんっ!!」
『苦しいですか? 辛いですか? 大丈夫、時期にそれがクセになります……』
 火傷に酷似した熱さと痛みに、責め苛まれ続ける姫君は、いつしか自分の肉体に置き始めた変化に気付か
なかった。
 長手袋で覆われた両手が純白のシーツを招き寄せ、喉の渇きにも似た感覚に幾度も切なげに喘ぐ。焦れっ
たいような、酷く物足りないような焦燥感に、腰がもどかしげに小さく揺れていた。開かれたまま固定され
た両足の太ももがピクピクと痙攣し、火がついたように火照る秘唇は何かを欲するようにヒクついている。
「きゃあああっ、あっ、ぐっ、あくぁあああ――――っ!!!」
絶叫、当然の様に動きだす極太棒に、フィーナには似合わぬ金属質の悲鳴が放たれた。タワシかブラシを
思わせる毛の塊にゾロリと剥き出しの処女丘を舐めあげられ、腰が夥しい激感に跳ね上がる。逞しい量感と
欲望で煮えたぎる熱感、狂気じみた異形の質感が一体となって、フィーナのヴァギナを荒々しく責め立てた。
 鋭すぎる官能の槍が、快楽に目覚め始めたとは言え未熟すぎるフィーナの性感に突き刺さる。風が撫でる
だけで感じる敏感な粘膜を、剛毛と肉瘤でヤスリがけなどされては、神経中枢が過剰な快楽情報にオーバヒ
ートさえ起こした。
 シュッシュッシュッ……
 だが、獣は彼女が感じる苦痛の割合が大きいと知るや、その動きを変化させる。毛先が触れるか触れない
か、まるで筆先や羽毛で擽るような優しげな淫撫が、虐痛に痛め付けられた粘膜を可愛がった。
敏感な箇所を襲う擽り責めがもたらす喜悦に幾度も腰を揺すり、くすぐったさに身を捩る。痛みは薄れ、代
わりに心地よい愉悦が腰の奥深くから沸き上がった。



(あ……くっ……アソコが痺れ……はっ、こ、こんな……こと……)
 だがフィーナにとって激痛に打ちのめされ、苦悶に苛まれていた方が何倍もマシだった。痛みや屈辱なら
怒りに心を燃やし反抗することも出来る。だが、優しく甘やかな、それでいてねちっこい刷毛責めはフィー
ナの抵抗心さえ蕩かしていった。
「あ、あん……ふぁ……だ、だめ……いつまでもそんな所ばかり……あはぁっ!!」
 苦虐と悲鳴だけが支配していた凌辱空間に姫君の甘い快楽の吐息が混じり始める。官能に溺れ始めた肉体
は力の足りない責めにもどかしささえ感じ、疼く腰が切なげに震えた。
 暴力性のない責めに怒りと屈辱は霞ませ、焦れったい痺れが閉じることも出来ない両膝をもじつかせる。
さらに粘膜から浸透した先走りの毒は、血流にのって既に心身の隅々まで回り切り、フィーナの白磁の肌を
艶やかな薔薇色へと染め上げていった。ただでさえ敏感な箇所が、神経が剥き出しにされたと錯覚するほど
に感度が研ぎ澄まされ、肌に触れる空気さえ愉悦の針を突き刺していく。
 天を衝き、猛々しく反り返る異形の獣根へと涙で霞んだ視線が吸い寄せられる。この魔獣の下半身からそ
そり立ち、今も自分を辱め、欲望にヒクつくそこから翡翠の瞳は目を離せない。いつしか高鳴る浅ましい期
待に我知らず喉が鳴り、生唾を呑み込んでいた。
 ニチュ、クチュ、ヌチュ……
(こんな私……濡れて……いや、こんなこと……)
 両脚の間から小さく響く蜜音、酷く粘ついた音の間隔が徐々に早く、そのボリュームを大きくしていく。
獣毛に蜜液が絡みつき、しっとりと濡れた黒毛が照明の光を反射してテラテラと淫らに輝いた。鼓膜を震わ
せるその淫らな音に、いやでも突きつけられる事実を前にフィーナ姫は震える眦から悔し涙を零すまいと唇
を噛み締める。
『準備はよろしいようですね……ふふふ、さあ愛しのフィーナ様を存分に可愛がって差し上げなさい』
 スピーカから響いたその言葉に、せめて声を漏らすまいと歯を食いしばり、懊悩する姫君の背筋を冷たい
氷柱が滑り落ちた。秘丘の上から擦りつけられるだけだった肉棒の先端が、フィーナのクレヴァスの入口に
、クチュリと音をたててあてがわれる。
「あ……い、いや……いやっ」
 初めて明確な恐怖にその美貌が青ざめ、声が引き攣った。月に姫である前に彼女は一人の少女である。ど
んなに気丈であっても、どんなに強く覚悟を決めていても、ただでさえ恋する相手がいるフィーナが、他の
男に、それも化け物などに犯されるなど耐えられるわけがない。



 だが更に塗り込められる先走りの毒液に、無情にも秘唇の火照りはいや増して行き、子宮に突き刺さる快
楽の矢の雨を前に少女の身体はベッドから起き上がることも出来ない。
「あっ……ぐっ」
 亀頭の先端が入口を潜る。奥の粘膜がジュッと音さえ立てるような媚毒の激感に焼かれ、ベッドの上で勢
いよく背筋が反り返った。後頭部がベッドのスプリングに跳ね、大きく見開かれる新緑の瞳、細い頤は天を
仰ぐ。
「痛っ……あっ……苦……しい。や、やめ……ぁっ」
 穢れを知らない無垢な聖域へと通じる扉に、醜悪な肉塊がその爪をかけると力任せにこじ開けられていく
。じっくりと姫君の中を味わうように、ピンク色の膣襞を引き伸ばし、粘膜を巻き込みながら、ぎっしりと
欲望を肉詰めされた獣の生殖器は、フィーナの中を突き進んだ。
 肉が割り裂く音とともに未通の聖地へ道を付けられていく。死にも勝る激痛の中、フィーナは自分が女に
されていく瞬間を、決して消えない汚辱の烙印を心身に刻まれる刹那を、走馬灯のように体感を引き伸ばさ
れながら感じていた。
 無我夢中で掴んだシーツを懸命に引き延ばし、大きく息を吐きながら内側を焼かれ、身体を縦に裂かれて
いくような激痛に耐える。だがそんな健気なフィーナに追い打ちをかけるように巨猿は、フィーナの腰を両
手でつかむと無理矢理に抱えあげ、胡坐を掻いた自分の腰の上に落とした。
「あっ、あァあァあぁあぁあああああああぁぁぁ――――――――ッッ!!!」
 一瞬の浮遊感の後、浮き上がった腰が落ちる。最後のひと突きをフィーナ自身の体重にまで手伝わせて無
理矢理穿ちこまれた。子宮口への強烈なファーストインパクト、身体の中心を真紅の衝撃が下から上へ、頭
蓋の真裏まで突き抜ける。大人への階段を一気に駆け上らされ、天を仰いだフィーナは最期に少女としての
断末魔を高々と謳わされた。
「あっ……くぅ……ッ……っぁ」
 獣の腕の中で全身をピーンと強張らせ、声にならない苦鳴を漏らす。そんなフィーナの苦しげな姿を満足
げに眺め、清らかな乙女を己の女にした魔獣は、美しい白銀の御髪(みぐし)に指を通し、愛しげに撫で梳
いた。



「はっ……はっ……はっ……」
 ガクリと頭(こうべ)を垂れ、断続的に荒い息を吐き出しす。真白な閃光に塗り潰された視界も、ボンヤ
リと色を取り戻し、そこにだらしなく歓喜に頬を緩めた魔獣の醜貌が飛び込んできた。
「あっ……あっ……わ、わたし……私は……」
 真っ赤に焼けた肉ゴテを押し付けられる約熱感にお腹の中からジリジリと炙られ、胎内の圧倒的な他者の
存在感に嫌でも自分がこの大猿に犯されてしまった事実を突きつけられる。
『おめでとうございます。姫様、これで姫様も大人の仲間入りですねぇ』
『いかがですか? 女になった気分は?』
 屈辱の言葉にも言い返すことも出来ない。全身から真珠の如く輝く汗を浮かべ、喘ぐように息をつく。わ
ずかな身じろぎさえ、命取りだった。少しでも動かないように全身を硬直させ、必死に息を整える。
「あぐううううぅぅぅッッ!!!」
 だがそれも獣が動き出せば無意味。激痛が稲妻となって背筋を貫いた。無数の擦過傷の残る粘膜を毛細血
管の血走る肉茎で抉られ、苦悶の叫び声とともに瞼の裏で真紅の火花が飛び散る。
「だ……めぇえぇ……う、動かない……でぇ……こ、壊れ、壊れてしま……あうあああぁぁっ!!!」
 獣はフィーナの悲痛な懇願を無視し、叩き壊すような力強い抽挿を繰り返す。野太いペニスに絡む純潔の
証があまりに痛々しく、嵐の海で翻弄される木の葉のようにフィーナの心と身体が激しく揺さぶられた。
 ズッチュズッチュッズチュッ!!!
 媚毒により多少濡れていたとはいえ、潤いの足りない女の膣内を乱暴に掻き回す肉根。自分が十九年間大
切に守ってきた場所を、獣の男根なんかに汚され、踏み躙られてしまう。真下から肉棒で激しく突き上げら
れ、猿の腰の上で犯されながら、フィーナは痛みなどよりもその事実に涙を流した。
『うふふふ、痛いですか? 苦しいですか? だがいつまでソレに逃げられますかねぇ?』
 獣が動きを帰る。肉棒の突き込む位置や角度を微妙に変えながら、女が感じるポイントを巧妙に探ってい
く。無数のイボイボが硬く強張った膣肉を、肉棒の先が捏ねくり解し、汚らわしい先走りの粘液を無垢な粘
膜全体に塗布していった。
「くあぅうっ!! い、痛っ……あうっ、え……? い、痛く……ない? あはぁっ!!」
 やがて粘膜から浸透した先走りの毒が血流にのって全身に回り、フィーナの内から破瓜の痛苦が熔けるよ
うに消えて行く。その代わりとばかりに脳が痺れるような未知の違和感を腰の奥深くから沸き起こした。



 子宮の入口あたりを拳の様な亀頭でノックされるたびに、骨盤が溶け崩れるような甘美な衝撃が背筋を走
る。さらにその入口をこじ開けるように念入りに肉棒の先端が膣奥の窄まりを執拗に捏ね回された。そのた
びに女の奥深くで花火が炸裂するようなに真っ赤な爆発と真白な閃光が、フィーナの意識と瞼の裏で幾度も
炸裂した。
「そ、そんな……う、嘘ですっ!? そんなことって……あっ、いやっ!! いやあぁッ!!!」
 地獄の様な苦痛が消えるのは嬉しい。だが何も知らない彼女はそれがケダモノの与える悦楽によるものだ
と言う事実に潔癖な心が悲鳴を上げる。このような化け物に無理矢理処女を奪われ、その直後にもう自分は
感じ始めていると言うのだろうか?
 だが現実に男を知らなかった肉体は、たちまちのうちに潤いを増しながら柔らかく解れていく。フィーナ
を悦ばせるためだけに付けられた肉瘤が、フィーナを狂わせるためだけに生える獣毛が、獰猛な亀頭が、エ
ラの張ったカリが、野太い肉茎が、何もかもが遺伝子レベルで用意された特注の快楽具だ。
 抗えるわけなどなかった。魂さえグズグズに溶かしてしまうような一級の手管が、新鮮極まる女肉を、叩
き解し、引き伸ばし、捏ね回しながら極上の肉へと躾ていった。
(違う……こ、こんな……こんな……こんなことって……わたし……こんなはしたない女じゃ……)
 その感覚をを否定しようと必死になって首を振る。激しい首の動きに星屑をちりばめたような銀髪が左右
に舞い、肌に弾かれた涙と汗が周囲に飛び散った。だがそんな心が上げる悲痛な叫びを無視し、苦痛に責め
苛まれていた肉体は快楽を選択してしまう。
 後から後から溢れ始める蜜液に滑りを良くした肉棒がさらに鋭く、力強くフィーナを責め立て、そのたび
に加速する肉の悦びを前に更に少女の心と身体が追い詰められていった。
 力強く膣襞を抉られ、殴打するように子宮口を肉塊で蓋されるたびに紅蓮の火柱が銀の姫君の肉体を上か
ら下へと突き上げる。あまりに逞しい獣根、雄々しい抽挿、何より粘膜越しに感じる自分に対する怨念じみ
た妄執が凄まじい。無理矢理こじ開けられた女体の中枢を、被虐が生み出す快楽の激情が焼き尽くしていった。
「あっ、あっ、あぐぅっ、やあああっ、だ、だめええぇぇぇええぇえ〜〜〜〜ッ!!」
 喉も裂けよと絶叫を迸らせる。誇りを持を削り潰され、メスに堕ちまいと足掻く悲痛と歓喜、欲情の溶け
混じる断末魔の絶叫だった。



 子宮が張り裂けるのではないかと錯覚するほどの衝撃が、フィーナの膣全体を地鳴りのように震わせた。
肉茎に生えた黒い獣毛がざわめくたびに、真っ赤に腫れた膣粘膜を無数の刷毛で優しく可愛がられ、黒いブ
ラシでざわめく媚襞ごと膣が焼き切れるほどに荒々しく掻き毟られる。
 ひと突きごとに全身で落雷を受けているような凄絶なる快楽の破壊槌。神経を流れる快楽の電流は、烈し
い稲妻の槍と化して神経中枢を駆け廻る。脳内では他の全ての感覚を消し去り暴走する悦虐に、頭の中の配
線がいくつも引き千切られそうになる。
「あっ、あっ、あっ、あくああああァああァァアアアアぁぁあああぁぁ〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!」
 果て死ぬことを覚悟させる狂おしいほどの絶対快楽の乱打に、フィーナの鈴の様な声音が幾度も断線し、
甲高い悲鳴と甘苦しい嬌声が溶け混じった絶叫を迸らせた。
 巨猿の淫根に生えた無数の肉イボがコリコリと膣内を引っ掻くたたびに、フィーナを呪わしいほど深い快
楽の闇へと、のめり狂わせた。柔らかい肉壺の粘膜を捏ねるように、肉の繊維一本一本ほぐすように、絶妙
と精妙を極めきった肉瘤の色責めを前に月の姫君は、身も世もなく啼き叫ぶ。
 震える白い喉を限界で反らした姫君が、噎せるような汗を振りまきながらその小柄な身体を上下に激しく
揺さぶられる。輝くような白銀の髪はその動きに踊るように宙を舞い、少女の汗と愛液が絡んだ甘い芳香が
激しい動きに煽られムッと室内に立ち込める。
 パンパンパン……バッサバッサバッサ……ズッチュズッチュズッチュ……
(ひ、響いて……ンぁ……おく、奥にくるぅ……きちゃうぅ。深すぎて……こんなのって……)
 胡坐をかいた獣の両足の間で、丈長い水色のスカートは大きく風をはらみ、まるで白旗のように激しく煽
られている。その真下から力強く響き渡る肉打つ音と粘ついた淫音、隠されている意味がまるでない。むし
ろその布地の中で繰り広げられている淫卑な情景に想像が掻き立てられた。
(だ、だめ……もう……もうだめぇ……堕ち……堕ちるぅ……堕ちてしまうぅ……)
 月の姫としての誇りも、淑女としての嗜みも、フィーナ個人としての矜持さえも無力に堕ちた。フィーナ
を狂わせるためだけに特化した肉棒の責めに理性を絡めとられ、抵抗の意思さえ怒涛の如く侵食する快楽の
嵐の中で奪われていく。まるで型取りするように亀頭の形や肉茎の太さを秘所に徹底的に叩き込まれる。知
りたくもない凶悪なコブや獣毛の味に至るまで膣肉に覚えこまされていった。
 太い両腕がフィーナの背中に回り、息も出来ないほどきつく抱きしめられる。巨猿の硬く逞しい胸板に、
額と柔らかな乳房を押し付けられると、躊躇なくその胸に縋るように抱きついた。何かに掴まっていない意
識も肉体もどこかに吹き飛んでしまいそうな恐怖と不安の前に、自分を犯す獣に抱きついていると言うのに
屈辱さえ湧き起こってこない。



名前: 神楽スキー [sage] 投稿日: 2008/10/05(日) 19:32:23 ID:HO78Tsjm
 ギッシギッシギッシギッシ!!
「あっ、いっ、やっ、もういやああァあぁぁッ!! かき、掻きまわさないでぇッ!! 耐えられない。も、もう……もう
私壊れてしまううゥゥゥ――――ッ!!!」
 場違いなほどに豪華なキングサイズのベッドが激しい動きに軋みを上げ、悲痛なフィーナの懇願が絶叫と
なって室内に反響する。
 そう、壊れてしまう。肉体ではなく心が壊れる。既にフィーナの肉体には破瓜の痛みや、巨根に射抜かれ
ている苦悶は影さえないのだから……。刷毛とブラシで掻き擦られ真っ赤に爛れた粘膜から泡立つ本気汁が
止め処なく掃き出され、肉イボや鋭い返しがGスポットを引っ掻くたびに膣を焼き切るような深い愉悦に、
果てなき絶頂へと飛ばされてしまう。
 白いグローブで覆われた指を黒い獣毛に絡みつかせ、額を胸板に強く押し付けたまま、泣きつく子供のよ
うにように首を勢いよく振った。指針のまるでない真っ黒な嵐の海の中でそれだけが縋るべき確かな存在、
揺るがない雄々しい肉体に全てを委ね、自身は何もかも忘れこの肉悦の海で溺れてしまいたい。
 涙で濡れ乱れた美貌を仰がされ、その桜色の唇をまたも奪われた。塞がれる唇に出口を封じられ、行き場
を失った声と衝撃が上下からぶつかり合い、肉の内側で激しく火花を散らす。
「んグむぅんんんんっんんっンンン〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!」」
 舌が差し入れられても、それに積極的に自分も絡めてしまう。あっという間に口の中いっぱいに広がる快
楽と獣液の味、舌が口内がドロドロに溶けてしまうような錯覚にさえ陥った。
 唇から打ち下ろされ、子宮から突き上げられる異種の法悦の板挟みにされ、どこにも逃げられない快楽が
増幅し合いながら全身を悦びの波紋が伝播する。
「ンああぁぁぁッッ!!! やあぁんっ、す、凄い……凄いぃぃぃ!! こ、こんな……こんなのわたし初めて
えぇぇぇえぇぇッ!!」
 鬼の唇を振り払い、ついにその美しい唇から歓喜に満ち満ちた本音を解き放ってしまう。男を知らなかっ
たフィーナなど、人が許される量をはるかに超えたこの肉悦の嵐の前には無力、どんな高貴な淑女の誇りも
、清楚な姫君の心も、淫らな牝の欲情へと堕とされるしかない。
 もうどうにも堪らなかった。幾度絶頂に飛ばされても降りられず、さらにその向こう側に垣間見えるより
深く高い至高の境地、歓喜のあまり潮さえ吹き上げながら月の姫は自ら望んで腰を突き動かす。この短い時
間で教え込まれ、知り尽くした自身の感じるポイント、そこに獣根が当たりやすいように、肉瘤がより強く
擦りつけられるように、色狂いの痴女の如く腰を振り立てた。



 ズッチュズッチュズッチュ!!!
「んっ、んんんっ!! んんんんンンゥンンぅんんッッ――――!!!!!」」
 激しさを増す抽挿が、逞しさを増す肉棒が姫君の心も肉体も全てを悦びで埋め尽くす。ガチガチに硬直し
、不気味に脈動する肉棒の気配にいよいよ最後の瞬間を悟った。注がれてしまう。獣の精を月の姫たる自分
が子宮が受け止め、その子を孕んでしまう。
 禁欲を強いられ続け、煮えたぎる獣精の脈動、絶世の美姫の卵子との結合を待ち望む精子の大群が、その
陰嚢の中で渦巻いているのが分かった。だけど、もうどうでも良い。それどころか調教され尽くした子宮が
期待に熱く疼いている。
(クル……来る……来るううぅぅぅうぅぅ――――ッ!!)
 性器全体が歓喜に収縮し、無数の襞が漣のように期待にざわめいた。媚肉全体があの愛しい快楽の源へと
しゃぶりつき、高なる心と肉が随喜の叫びをあげる。人としての破滅を前にして、マゾヒスティックに悦ぶ
肉体が両足と両腕まで使って、肉欲を愛へと狂わされた獣へと抱きついた。
 先走りに濡れた鈴口が子宮を蓋するに入口に押し付けられ、子種渦巻く陰嚢袋が痙攣する。脈動さえ感じ
させながら尿道を駆け上がる精液の気配に、ドッと甘い蜜液が奥からあふれ出た。
 ドピュウウッ!! ドプウウウゥゥッ!!! ドピュルルルルッッ!!!!
 肉欲の先端から子宮口目がけて勢いよく注がれる欲望の泥流、白いマグマを思わせるほど粘着質な灼熱の
精塊が子宮の奥壁に叩きつけられるようにぶち当たった。
「あひあああぁ――――――――ッ!!!」
 胎内で火山が噴火したような灼熱感と飛翔感、比喩ではなくフィーナの小柄な身体が精液の奔流だけで浮
き上がる。意識が一溜まりもなく吹き飛び、フィーナは初精の着弾だけで、高らかに気を飛ばした。さらに
獣の腕が浮き上がる腰を逃がすまいとがっちりと抑え込み、浮き上がった腰を力任せに押し戻す。
「んぐアアアアアぁぁああああァァァ〜〜〜〜〜ッッ!!!! 」
 再び子宮口と密着する亀頭の荒々しい衝撃、内側から破裂しそうなほどに圧迫する精液の破壊力に、フィ
ーナは二度目の絶頂を呆気ないほど早々と迎えた。痛苦など刹那、それを埋め尽くしてなお余りある夢幻の
如き官能の乱舞に、輝く銀の髪を振り乱し、人では決して味わえない、否、決して味わってはいけない爛れ
た歓喜の深さに涙さえ流してよがり狂う。



 ブシャアアア――――ッ!!!
 あっという間にフィーナの小さな子宮を満たし切った泥精は、狭い膣洞を勢いよく逆流する。みっちり肉
棒を詰め込まれ隙間ないヴァギナを内側から無理矢理こじ開け、ドロドロの愛液と混ざり合った黄ばんだ精
液が女の入口から噴水のように吐き出された。互いの接合部に広がる恥ずかしい水たまりが、さらに湯気立
つ温泉となって拡がっていく。
「あ゛っ、アッ、あっ、アッ、あ゛ああ゛ああ゛ッ!! ああ゛あ゛あ゛あああああぁぁアアァァァ――――
――〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッっッ!!!!」
 泣いた。鳴いた。啼いた。慟哭いた――――。ただ射精の拍動だけで、フィーナは泣き狂わされる。女の
限界を肉の隅々まで教え込まれ、歓喜の極みを魂の底まで刻み込まれた。
 子宮内で穢れた精が弾ける度に、腰の奥で大太鼓が叩き鳴らされているような重々しい鳴動が雷鳴の如く
轟き渡る。ダムの放水の如く放たれる精液その物が膣内で雄々しい律動を繰り返し、子種の砲撃を子宮の壁
に叩きつけた。
 魂が七色の桃源の彼方まで消し飛ぶかのようなような極限の法悦。脳髄が爛れるほどの至高の快楽に魂の
芯まで屈し尽くした。それを女の芯まで味わい尽くした。どんな光よりもなお目映い輝きの渦へと忘我の面
持ちで飛び込んでいった。

「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
 ようやく動きが止まり、今にも止まりそうなか細い呼吸で、酸欠の脳に酸素を取り込む。めくるめく歓喜
の園から帰還したばかりの意識は未だ桃源の境界を彷徨い。絶頂の余韻に痙攣する淫唇の端からはゴポリと
泡立つ恥蜜が溢れ出て、未だ自分を貫いたままの獣の陰毛を濡らした。
「……うっ、うっ、フィーナ……」
 囁かれる言葉に呆然と仰ぐと、涙で霞む視界に一杯に広がる獣の醜貌。潤んだ瞳が切なげに自分を犯す獣
を見上げる。
『いかがですか? フィーナ様……その猿めとの性交は? 随分とお気に召したようですな』
「あ……っ、くぅ……っ、わたし……わたしは……っ」
 犯され尽くした。肉体だけではなく、心の底まで……。おぞましいケダモノの性器がもたらす想像を絶す
る快楽の前に自分は屈したのだ。自ら求めて腰を振り、はしたなく乱れ泣いて快楽に耽溺していた意識によ
うやくその事実が浸透する。



 室内に静かにフィーナのすすり泣く声が響く。裏切ってしまった恋人への想い、引き裂かれてしまった姫
としてのプライド。だがあの時は確かに全てを忘れて悦んだ。愛情も、義務も、責任も、何もかも投げ捨て
、あの素晴らしい快楽の前に一匹の牝としてこの強きオスに屈服し、最後は自ら腰さえ振って、ただ望むま
まに抱かれた。
「モウ……オマエ、オレノモノ」
「くっ、そんな……一度抱かれたたくらいで……私は……わ、私は……」
 欲しい玩具を手に入れた子供の様に、手を叩いて喜びそうな巨猿の勝利宣言に、悔しさのあまり叫び返そ
うとする。しかし否定の言葉は虚しく途中で途切れ、頼りなげに揺れる翡翠の瞳を獣の目から逸らす。幾度
も弱々しく首を振り、反論の言葉を口元まで昇らせ、そのたびにに迷うように唇を噛みしめた。
『迷っているのですか? お姫様……? そんなに素晴らしかったのですか?』
「ち、違……っ!!」
(そんな……? まさか……私……?)
 囁かれる揶揄に、自身の葛藤が理解出来ず、戸惑うフィーナの唇を幾度目かの獣の口付けが塞いだ。ジリ
ジリと喉が焼きつくような渇きがそれだけで癒えていく。未だ欲望が漲る肉槌に内側から炙られる粘膜も物
欲しげに打ち震えていた。
 口を完全に塞がれ、この短時間で幾度もキスを教え込れた身体は慣れたように鼻で息をする。そのたびに
肺に飛び込んでくる獣臭、身体の奥まで染みついたこのイヤな臭いはどれだけ身体を清めてももう取れはし
ない。熱く獣の猛る体温がスッポリと全身を包み、冷めかけた自分の身体をまた熱を帯び、女の内と外から
火照らせていく。
「ん……ん……んんっ」
 既に達哉と初めて交わした拙い口付けのトキメキなど忘却の彼方だ。互いに獣のように貪り合う。セック
スそのものと化した淫らな口交に、いつしかフィーナは完全に虜にされていた。積極的に絡み合う舌と舌、
歯がコツコツとぶつかり合い、唾液さえ貪るように互いの唇を吸い合う。
 既にフィーナの喉が鳴る音にも嫌悪を微塵も感じない。抗うこともなく食道に流し込まれてくる獣液を受
け入れる。だが酷く生臭く、それは唾液とは一味違う生命力に満ちた粘り気のある液体だった。粘液質なス
ライムにも似た青臭い汁が喉を滑り落る。



「んんんんんぅぅンンッ!!??」
 ゲホッゲホッゲホッ!!
 背筋の凍るような汚辱の予感に獣を振り払ったフィーナ、激しくせき込む彼女の唇の端から半透明の濁液
が零れおちる。ツンと鼻をつく嗅ぎ慣れた精臭、この猿は接合部から掬いあげた自らのザーメンを口に含み
、口移しで少女に呑ませたのだ。
「ナンデ、キラウ? オレノチンチンカラデタ、オツユ。イッパイノム」
「い、いやっ!! そ、そんな……んんんん〜〜〜〜っ!!!」
 揶揄するように、図々し言葉を吐く獣に叫び返そうとするが、背中に回った両腕にきつく抱きしめられ、
再び精液を大きな口いっぱいに含んだ獣の口付けを強要された。逃れようにも未だ秘所は巨大な杭の様な陽
根に貫かれ、足腰が立たない。
 無理矢理流し込まれる人外の子種汁。糊のようなそれが狭いフィーナの口に流し込まれ、その中を獣と姫
の舌が絡み合う。グチュグチュと精液を絡めた濃厚なキスが続く。胸が爛れるほどに青臭い精臭と舌に絡み
つく苦み切った味、それさえも甘い口姦の快楽の中に溶けていった。
 息さえ詰まるような激しい口付けの最中、コクリとついに諦めたように喉が鳴り、流動食を思わせる粘体
が食道を犯しながら胃に溜まっていく。エナジー溢れる濃厚な人外のザーメンスープ、いったい誰の仔を孕
んだのか、どんな化け物の子供を宿したのか、その舌で、喉で、嫌と言うほど味合わされた。
(だめ、もうだめぇ……私もう……こんなに……こんなに汚されてしまった……)
 涸れつくしたかと思った純心の涙がまた溢れ出す。達哉に捧げるはずだった純潔を奪われ、身体の外も内
側も、心の底までこのケダモノに汚され尽くした。
 口からいっぱいに詰め込まされた唾液と精液に胃がひどく重かった。引き締まったフィーナのお腹が、臨
月を迎えた妊婦のように僅かに膨らんでいる。お腹の中にズッシリと詰め込まれた獣精の熱さと質量感、フ
ィーナはその子宮にこの汚らわしい獣の仔を宿してしまった事を本能で悟っていた。
 自分はもう達哉の所に戻れない。
(キットモウ達哉ノオチンチンジャ満足デキナイ)
 自分は姫としても、人としても、堕ちるところまで堕とされてしまった。そんな自分を求めてくれるのは
きっとこの獣だけだ。



 心の深部で煮えたぎる肉欲の本音に気付かず、フィーナは自身にそう言い分けした。今も自分の膣一杯に
収まるこの巨根こそが、自分にとってのすべて。形も大きさも、肉瘤の一個、繊毛の一本に至るまで膣に覚
え込まされ、その身肉で味合わい尽くした。あの素晴らしい快楽と引き換えになら……、あの脳髄が爛れる
ほどの肉悦をまたくれるなら……、自分は……自分は……。
『フィーナ、貴方はこの者を生涯の伴侶とし、病める時も健やかなる時も互いに愛し合うことを誓いますか
?』
 神と王家に対する冒涜、人ならざるケダモノとの結婚式、愛の誓いの交換を問いかける神父の言葉に、フ
ィーナはもう迷うことさえできなかった。
「…………はい」
 フィーナは泣きそうな貌で俯くと額をコツンと獣の胸板に預け、小さくしかし、たしかに頷く。それは巨
猿の飽くなき妄執が、狂おしいほどの欲望が、月の姫たるフィーナの誇り高い精神を突き崩した瞬間だった。
『ご結婚、おめでとうございます。フィーナ姫様』
『おめでとう』
『お幸せに、フィーナ様』
 フィーナの心が手折られた瞬間、最後に交わされる唇。それは交わされる愛の誓い。おぞましき光景に紡
がれる嘲笑混じりの祝福の言葉、ふざけたようにスピーカから流れるウェディングマーチと鐘音(ベル)が
高らかに鳴り響く。
 この牧場に一対のカップル……いや、つがいが出来た瞬間だった。