7-597 名前: 紅瀬桐葉の秘密の時間 [sage] 投稿日: 2007/11/30(金) 15:35:34 ID:kxMsXp1f

 修智館学院の敷地にある、白鳳寮の一室。女子が住まう静かな部屋の空気が
妖しくざわついている。くぐもった呻きが起こることもある。
 学院にて誰も寄せつけない雰囲気を身にまとう美少女、紅瀬桐葉が下着姿に
なって、豊かな胸をいじっている真っ最中。
 彼女もお年頃、肉体の性徴にともない、いかにクールな心にも時々欲望が
湧き起こる。
 生まれてしまったなら、下手に抑えつけるより適当に解消したほうが良い。
場当たりにするより定期的に予防したほうが手っ取り早く片づくという合理的な
判断で、桐葉は決まったサイクルでこうして自慰に耽る。
 適度に身体がほてり、これで充分と理性で判断して、自慰行為は終了する。
それが今までのパターン。
 しかし最近になって、オナニーが佳境を迎えるとき脳裏にひとりの男の姿が
よぎる。男のイメージにより快感がぐんぐんと増し、理性の声が小さくなっていき、
無節操に肉体をまさぐってしまう。快感が大きくふくれあがって、破裂するまで
手が動きつづける。
 おかしい、と思っても、やめられない。思いが乱れ、快感追及にのめりこむ。
 熱い息を吐きだしながら、桐葉の両手が双乳を下からすくい取った。ゆさ、ゆさ、
と重量感そのままに揺らしながら揉みほぐす。疼きが快感に替わり、新たな疼きが
生まれ、それがまた大きな快感となってひろがる。
 学院の男子の目を集める抜群のプロポーション。女子生徒だって羨望のまなざしで
見つめ、ため息をつく。もっとも、いくらそう見られても桐葉にとっては単に
こういう形に育っただけのこと。
 見事な体型のなかでも、雄大なこのバストは垂涎の的。
 熱く卑しい視線が注がれるのに慣れている。無視することにも慣れている。
 だが、あの男が見てくると……なにかが違う。
 胸に視線がぶつかると、ふくらみの奥に火種が仕込まれるよう。じわりじわりと
内から熱くなってくる。
 右手がふくらみを包みこみ、力いっぱい握る。丸みの頂点ではブラ越しに
感じられるほど乳首が固くなっていて、手のひらでこすりたてられる。
 左手は下へ滑り落ち、秘所にかぶさる。
 熱く息づくふくらみを押し揉む。しっとり湿って恥丘に貼りつくショーツに、
新たな淫液が漏れて卵形の染みをひろげる。
「……ん」
 手のひらから指へ、愛撫する道具を変えた。ふっくらした肉丘の上下に走る
亀裂に指先が触れる。
 胸よりも遥かに鮮烈な快感が生まれる。呼吸のテンポが速まっていく。
 指はショーツの上から秘部のあちこちを撫でさすっていたが、やがて往復運動に、
ミゾに沿って上下に動きだす。
「……ふっ、う、ううぅん」
 艶まみれの小声が漏れる。行為に夢中な桐葉は自分の声に気づかない。もし
冷静なときに聞かされたら、これが自分の声なのかと驚くはず。
 昂りが頂点へ達しそうになった美少女は自らにトドメを刺す。割れ目の上側で
ぷっくりとふくれている突起をピンと爪弾いて。
「ンアッ!」
 短い悲鳴をあげ、ブルルッと全身を震わせる。エクスタシーの電気が駆け巡る
あいだずっと息をとめている。
 快楽の波紋はだんだんと弱くなり、温かい“気”が残るだけになった。
 流麗なまつげを揺らし、まぶたを持ちあげる。
(……なぜ?)
 ようやくはっきりしてきた意識が、疑問を抱く。理性のコントロールが
効かず行動に先走ってしまう自分を訝しく思うものの、答えは見えない。
 まだ愉悦が抜けない身体をのそのそ動かし、汚れた下着を取りかえて服を着る。
 学院の面々が知る「紅瀬桐葉」がここに戻った。