7-303 名前: ハッピーウェディング!? (にられば) [sage] 投稿日: 2007/06/28(木) 02:18:25 ID:d/CDIexc

地球での各国訪問は実に大変だった。
どこに行ってもマスコミに追い回される。
結局二人が落ち着けるのは就寝の時だけだ。
しかも、常に笑顔を振りまかなければならない。
宿泊施設は迎賓館もしくは高級ホテルであったがホテルで滞在の場合はその警備も厳重であった。
国賓を招いているのだから警備が厳重であるに越したことは無い。
いつものフィーナならそこまで厳重にしなくてもと思うが、月ではありえない
マスコミの押しの強さに戸惑っていたので逆に落ち着けるので助かっていた。
「凄いのね、地球のマスコミというのは………」
慣れてきつつあるとはいえ、厭きれ気味のフィーナ。
「スフィア王国に比べると余りにオープンだからね………」
とっくの昔にマスコミの事は諦めていた達哉が答える。
「ひとまず、日本に戻ったらあっちこっち二人で見に行こう」
実は各国訪問後、満弦ヶ崎中央連絡港市の大使館に戻った後に帰国までの間、
一週間のオフが有るのだ。
マスコミには、この期間は執務にあたると発表されている。
その間に二人っきりで旅行するのだ。
何故かこの件についてカレンに図った際に二つ返事で了承が取れた。
変装すれば大丈夫と踏んだのかもしれない。

そして日本に戻った翌朝の事。
Tシャツとジーンズを身に付けた青年とワンピースにポニーテールの女性という
組合せのカップルが手を繋いで月住人の居住区から抜け出すべく歩いていた。
それは変装した達哉とフィーナだった。
だが、脱出など夢のまた夢だと思い知らされる。
居住区と満弦ヶ崎中央連絡港市を結ぶ橋の上にギッシリとマスコミが詰め掛けて
蟻の這い出る隙間も無かったのだ。
だからと諦める二人ではない。
「どうすればいいのかしら………」
「うーん」
悩む二人。
その時だった。
つんつん
後ろから不意に腕を突付かれる達哉。
振り返るとそこには………
「リースっ」
「久しぶり………」
相変わらず、ぶっきらぼうに応えるリース。
「でも、久しぶりに会ったのに大きくなってないな」
「………助けてあげようと思ったけど止めた」
「達哉、謝りなさい」
「ゴメン、リース………言い過ぎた」
「………分かってくれたならいいい」
そう言って二人を見ると………
「説明するの面倒………」
まず達哉の腕を掴んだかと思うとそのまま凄い勢いで飛んでいった。



そこは物見の丘公園のモニュメントの前だった。
達哉はそこでリースがフィーナを連れてくるのを待っていた。
月人居住区を見下ろしながら。
ここからでも橋の上のマスコミの群れが見て取れる。
「まるで人がゴミの様だ」
思わず、今までウンザリとさせられてきたその人だかりをゴミ呼ばわりしてみたが
最早どうでもいい事の様に思えてくる。
そうしているうちに、フィーナを抱えたリースが猛スピードで戻ってきた。
「ありがとう、助かったわ」
「そこまで一緒に行くか?」
「いい、帰る」
あっさりと答えるリース。
「久しぶりに会ったんだからいいじゃないか」
「そうね。少し話がしたいし………」
「馬に蹴られる前に帰る」
予想外の発言で先手を取れて何も言えない二人。
リースは二人に背中を向けるとトテトテと歩いていった。

そこから二人の本当の新婚旅行が始まった。
手を繋いでゆっくりと駅まで歩いた。
電車に揺られてある田舎の駅で下車した。
夕日に染まる海岸を歩いた。
その日は民宿に宿泊する事となった。
そして夜になったら………
無論、御世継ぎ作りである。
達哉は布団に横たわる浴衣姿のフィーナの胸元を開く。
するとノーブラだったので直ぐにその胸に愛撫を施していく。
「もしかして下も?」
思わず聞いてしまう達哉。
「残念、ちゃんと穿いてるわ」
「それはちょっと違うな。何故なら脱がす楽しみもある」
話しつつも確実にネチネチと愛撫を続けていく達哉。
そしてフィーナの股間は下着も既に濡れている。
達哉は肉棒を取り出す。
こちらも宿の浴衣を着ているので取り出しやすい。
フィーナの下着の布を脇に追いやる形で挿入する。
蕩けそうな感覚の中をゆっくりと進んでいく。
そんな達哉の顔にそっと触れるフィーナ。
「達哉を感じるわ。私の、私の中に来てるっ」
腹部にその大きな熱源を感じるフィーナ。
熱源が最奥に達した時、フィーナは両足で達哉の腰をキュッと締め付けた。
「ふふ、ちょっと………はしたないかしら………」
「愛し合ってるのに、はしたないなんて事は無いよ」
そう言いつつも腰を力強く動かす達哉。
「今日も沢山………しましょう、達哉」
笑顔のまま、膣圧を強めていくフィーナ。
ジュプジュプと膣から肉棒によって、愛液が掻き出されている。
垂れ落ちる愛液が布団を濡らす。
それは白く、かつ半透明で何ともいやらしい。
そしてピストン運動は果てしなく続いた。
そしてどちらが先なのか、二人の嬌声が聞こえた。
いつの間にピストン運動が終わったかと思うと、暫らくして肉棒と膣の隙間から
白濁で透明度が全く無い半分ゼリー状のものがどろりと溢れ出てきた。



翌朝、民宿を発った二人はその後の数日間に様々な所に行った。
山や川、温泉と達哉はフィーナに色々と案内した。
そしてオフの最終日の夕刻、二人は満弦ヶ崎中央連絡港市の駅前に帰ってきた。
夕暮れの中、手を繋いで歩く二人。
川原の土手沿いを西日を浴びながら進む二人。
夕暮れが迫り、うっすらとした闇が空を蔽う。
二人は最後の目的地に辿り着いた。
そこは朝霧家の隣にあるトラットリア左門。
これからここで久しぶりに皆が集まってのパーティーがあるのだ。
二人はドアを開けて店に入る。
「やあ、達哉君」
何故か最初に出迎えたのは仁だった。
しかも、相変わらず二ヤリとした笑顔。
「お久しぶりです」
「久しぶりに会ったのに他人行儀だね。もう直ぐ君のお義兄さんになるかも………ぐわっ」
前のめりに倒れる仁。
その後頭部には杓文字が突き刺さっている。
「お帰り達哉、フィーナ」
何事も無かったかの如く笑顔で出迎える菜月。
「お帰り、達哉君」
「お兄ちゃん、お帰りっ」
淑やかに出迎えるさやかと麻衣。
「姫様、達哉様、お待ちしておりました」
ミアが厨房から顔を出す。
「私も少し、お手伝いさせていただきました」
「ようタツ、偉くなったな」
オーナーも顔を出す。
そして床に倒れている仁を一瞥すると、
「全く、進歩の無い奴だ。タツの爪の垢でも煎じて飲ませたほうがいいな………」
「大丈夫、仁君………」
流石に放置したままでは可愛そうになったのか、さやかが介抱する。
「誰か兄さんをお婿に貰ってくれないかしら………」
そう言いつつも菜月はその視線を、さやかに向ける。
「う〜ん、どうしようかなぁ………」
もったいぶって対応するさやか。
そして何時の間にか意識を回復していた仁が言った。
「貰い手が無いのはどっちなのやがっ」
今度は仁の額に杓文字が直撃。
さやかの膝に沈む仁。
「いらなくなったら粗大ゴミに捨ててもいいですから」
何はともあれ、仁は瞬く間に復活して一同は楽しく会食したのだった。

そして翌日。
遂に月に戻る日がやって来た。
月王国大使館では帰国にあたっての記者会見が行われていた。
「今回、一番印象に残ったことは何ですか?」
「次は何年後に地球を訪問されるのですか?」
「外交の成果は………」
様々な質問が飛び交。フィーナは一つ一つ丁寧に返答していく。
嘗ての知り合いに会えた事、出来れば毎年でも訪問したい事………
フィーナは質問の一つ一つに丁寧に返答していく。
達哉はただただ、彼女を見守るばかり。
「また、今後とも地球と月の友好をっ………」
いきなりだった。
フィーナは吐き気を覚えた。
慌てて口元を押さえる。
すると今まで座っているだけだった達哉が立ち上がると、
「申し訳ありませんが、彼女の体調が思わしくない為、これで会見を終了とさせて頂きます」
そう言い放つとミアが介抱しているフィーナの元へ駆けていった。
これには同席していたカレンも唖然とした。



こんな力強い達哉は見たことが無かった。
流石はフィーナの選んだパートナーだと感心する。
そして彼女も立ち上がると、
「では、またの機会にお会いしましょう」
と言い放って記者会見場を後にした。
そして数日後、スフィア王国からフィーナの懐妊が正式に発表された。

そして一年後。
達哉とフィーナはトラットリア左門に居た。
スケジュールを必死にやり繰りして何とか地球にきたのだ。
「ほんと、静かでいい子ねぇ」
達哉とフィーナの子供を抱き上げてあやしているさやか。
その脇からそーっと麻衣がその柔らかそうな頬に触れる。
「うわぁ、本当にプニプニしてるぅ」
「じゃ、じゃあ私も………」
菜月も触れてみようとしたその時、
「あーー、んぎゃー」
それまで大人しかった赤ん坊が騒ぎ出す。
「あ、あ、あ、私の所為なのっ?」
混乱する菜月。
「先程、オシメを取り換えたので………多分お腹が空いたんですよ」
もう慣れっこなのか落ち着いてミアが言った。
「ほう、それはそれはってっ」
「行くぞ仁」
状況を察した左門は仁を引っ張って奥に下がっていく。
フィーナはおもむろに服を捲くって、更にサポーター入りのブラを捲くる。
その美しい胸を惜しげもなくさらけ出し、赤ん坊をさやかから受け取る。
そして抱きかかえて乳首を口元まで運ぶとチュウチュウと元気よく母乳を吸い始めた。
「うわぁ………」
皆が一同に口を揃えて言った。
そうしている内にお腹いっぱいになったのか、何時の間にか赤ん坊は寝てしまった。
フィーナはその間に達哉に子供をあずけて服装を正す。
「それにしてもスケジュール調整したにしても私達に会いに、赤ちゃんを見せに
来てくれるなんて嬉しいよね」
「そうそう」
「そうね」
麻衣の言葉に頷く菜月とさやか。
達哉とフィーナは迷う事無く言った。
「誰よりも早く見せたかったからさ」
「そう………誰でもない、家族の貴方達に………」

     ハッピーウェディング!? 完