7-219 名前: 達哉の月留学 乳母を目指すミアの大冒険 [sage] 投稿日: 2007/05/23(水) 13:20:31 ID:piVjq8b4

「留学? 月にですか?」
 フィーナが月に戻ってから一ヶ月。カレンの話に、達也は背筋を伸ばした。
 朝霧家のリビング。学院から帰宅した達哉を待っていたのは、神妙な顔をしたカレンとさやかだった。
そして二人から月留学の話を聞かされる。
「陛下より、フィーナ様と達哉様のご結婚を認めていただけましたが、まだ正式に認められたわけではありません。
そこでまず、達也様に月に留学していただいて、月のことを学んでもらうとともに、
家臣の方々に達哉様の人となりを知って頂こうと、こちらで留学を検討しました」
 カレンの説明に、もっともだと頷く達哉。達哉様と恭しく呼ばれて背筋が痒いが、
フィーナ様の婚約者になるのだから慣れてくださいと諭された。
 月のソフィア王国の姫フィーナの留学中に彼女と恋に落ち、遂には月にまで行って、父親である国王に認めてもらった達哉。
 だがまだまだ学ばなければならないことが多いのは、本人が何より自覚している。
そして月の人たちにも、自分のことをもっと知ってもらいたい。フィーナの夫となるにふさわしいかどうか……。
「カテリナ学院とは話が着いています。留学中は出席扱いとなりますので」
「本当に留学なんですね」
「はい。期限は一ヶ月を予定しています。
 なお、私も同行させてもらいますので」
 大使館は他の人に任せるらしい。カレンが一緒と聞いて、達哉は頼もしく思った。
そして頼ってばかりではいられないと気を引き締める。
「では、よろしいですね?」
 確認するようにカレンが訊ねる。
 横にいるさやかと目が合うと、しっかりと頷いてくれた。一緒に聞いていた麻衣も、震える瞳で頷いてくれる。
「はい、行きます。月へ」
 はっきりと意思を表示し、達哉は真っ直ぐカレンを見た。フィーナと本当の意味で結ばれるために、通らねばならない道だと思ったから。
「では、出発は一週間後になります」
 そして達哉の月留学が始まる。

「お兄ちゃん……」
「しっかりね。達哉」
「達哉くん、家のことは心配しないでね」
 きゅっと胸の前に手を合わせる麻衣、屈託の無い笑顔の菜月、優しく微笑むさやか姉さんに見送られ、達哉は月への往還船に乗り込んだ。
 以前は転送装置を使って一瞬で月まで行ったが、今度はちゃんとしたルートで月に入国する。
なお物見の丘公園にあった遺跡−重力トランスポーターは現在封鎖され、地球と月の両方の調査団が調べている。
いきなり実用化するにはあまりに危険な代物なのだ。ゆくゆくは月と地球の文字通り架け橋となるかもしれない。
 出発する時、達哉はカテリナ学院の制服を着ていくことにした。ただカレンによると、向こうで服装も用意してくれるらしい。姫の婚約者にふさわしい衣服を。

「月、か」
 往還船から月が見えてくると、無意識に達哉は呟く。そして股間が疼いた。
 フィーナと離れてから一ヶ月。当然ながら、達哉は性交渉をしていない。まだ学生なのだからそれが普通なのだが。



 だが達哉は知ってしまった。性の悦びを。フィーナを抱いた時のあの興奮を。
その時を思い出し、つい股間がきゅっとなってしまう。
(我慢だ、我慢)
 そう。月にはフィーナがいる。
 二人きりになれば思い切り愛し合える。留学を受けたのも、フィーナと逢えるからというのが、実は一番大きい。
 フィーナの美しい裸身を思い出し、達哉はついニヤケてしまった。
 そしてカレンと目が合い、気まずそうに身を縮める。

 月のスフィア王国の宇宙港。設備そのものは、満弦ヶ崎中央連絡港市にある大使館の宇宙港と変わらない。
 なお月の重力は地球の6分の1だが、スフィア王国では地球と同じ1Gが保たれている。
「月へようこそ。達哉さま」
 往還船を降りた達哉を出迎えたのは、ちょこんとした印象の小柄なメイドの少女−ミアだった。
いつもながら短めの黒髪がメイド服とよく合っている。
「やあ、ミア。久しぶり」
 もうずいぶん長い間見なかったような気がして、達哉ははにかんだ笑みを見せる。
やはり、「様」を付けて呼ばれるのは慣れないが。初めて会った当初もそう呼ばれていたが、なた元に戻ったようだ。
 それにしても、と達哉は周囲に視線を泳がせる。だがそこに一番逢いたい人の姿はなかった。
「あいにくと、姫さまは公務でお忙しく、お迎えにあがれませんでした」
 達哉の仕草に気付いたのだろう。ミアが申し訳なさそうに頭を下げる。
「いや、仕事で忙しいなら仕方ないさ」
「ですが、姫さまも達哉さまとお逢いになるのを、とても楽しみにしていました」
 顔を上げたミアは屈託の無い笑顔を向ける。フィーナの嬉しさが自身の事のように。
「あ、ああ……」
「さ、ご案内します」
 ミアは手を奥へと向けて、今一度繰り返した。
「ようこそ月へ。達哉さま」
 それからまた恭しく頭を下げる。
「ご滞在の間は、わたしが身の回りの世話をさせて頂きますので。どうぞ何なりとお申し付けください」
「ああ。こちらこそよろしく」
 ミアは本来ならフィーナ付きのメイドだ。それも地球の留学に唯一同行させたほどの緊密な関係。
そのミアを達哉付きにしたのは、フィーナの配慮だろう。知り合いのほうが安心できるという。
「フィーナが地球に来たときとは逆だな」
「そうですね」
 クスッと笑い、ミアは顔を上げた。その瞳は潤み、頬は仄かに赤い。

「では、この部屋になります」
 王宮内の客室に案内され、達哉はやれやれと腰を降ろした。黒服の男性職員が達哉の荷物を置いて下がり、部屋にはミアと二人きりとなる。
カレンは到着して早々に、各所に挨拶に行った。達哉は正式な挨拶が後であるらしい。
「今日はこのままお休みになられてください。明日は国王陛下に謁見して、留学の挨拶となります」
「そう。明日からか」
 先に聞いていた通りのスケジュールをミアから聞かされ、達哉は小さく頷く。



「お疲れになりましたでしょう。何かお飲みになります?」
「いや、今はいいよ」
「そうですか……」
とミアは、その場でぽつんと立ち尽くす。
「……あの。ミア」
「はい! 何でしょう!」
 ミアがあまりにも瞳を輝かせるものだから、達哉はつい申し訳ない気持ちになってしまう。
「いや……。とりあえず今はやってほしいことはないから。ミアも楽にしていいんだよ」
 座ったソファの横をポンと叩いて、
「ほら、こっちに座って」
「い、いえ、そんな。達哉さまの横なんて……」
「いいよ。ミアは友達だろ」
 達哉は苦笑して、
「それと、その様ってのはいいよ。いつもどおりで」
「いいえ。達哉さまは今は立派な姫さまの婚約者。おいそれとお呼びできません」
とカレンと同じ事を言うミア。
「じゃあ、お願い。ここに座って」
「う……」
 そうまで言われては仕方ない。ミアはちょこんと、達哉の横に小さなお尻を下ろす。赤い顔で。
「なあ」
「は、はい!」
 緊張するミアに達哉は前を向いたままふっと微笑み、
「フィーナはどうかな。月に戻ってから」
「はい。以前よりも、精力的に公務に励んでます」
 フィーナのことになると、ミアは本当に嬉しそうに語る。
「そっか……。無茶をしないといいけど」
「ご心配なく。姫さまの体調はわたしがしっかり見てます」
「そっか……。頼もしいな」
 褒められて「えへへ」と笑うミア。
「あ、そうです。地球の皆さんはお元気ですか」
「ああ、元気だよ。麻衣も姉さんも菜月もイタリアンズも」
「そうですか。それは何よりです」
 ふっと手を合わせ、ミアの目が遠くを見る。地球で過ごした短いが充実した日々を思い出したのだろうか。
「また、地球に来いよ。フィーナと一緒に」
「はい。ぜひに」
 二人、それから顔を見合わせてふふっと笑う。
「でも達哉さまは凄いです」
「え?」
「フィーナ様とご結婚するために、この月まで来て国王陛下に直談するなんて」
「はは……」
 あのときの事は今思い出しても気恥ずかしい。同時に誇りに思う。フィーナと共に困難を乗り越えたのだから。
「これから……姫さまと一緒になられて……お子様が生まれるのですよね」
「あ、ああ……」
 唐突な話題に戸惑いながらも、達哉は肯定する。いい加減な気持ちではフィーナと付き合えない。
すでに覚悟は出来ている。
「……」
 何故か。赤い顔でミアは押し黙り、合わせた両手で口を隠す。そして横目でちらっと達哉を見た。
「どうしたの?」



「あの……」
 口から手を離し、指をもじもじと絡ませるミア。
「言いたい事があったら言っていいんだよ」
と達哉が促すと、ミアは思い切ったようにソファから腰を上げ、達哉の前に跪く。
そして三つ指折って、潤んだ瞳で見上げて告げた。
「不躾ですが……わ、わたしを、妊娠させてください!」











                    「達哉」











「……は?」
 長い、長い間の末に、ようやく達哉は言葉を漏らす。
「わたしを妊娠させてください!!!」
 潤んだ、しかし強い意志を秘めた瞳でミアは繰り返す。
「えーと……なんで?」
「はい」
 正座したままミアは語りだす。
「以前お話したと思いますが、わたしの母はフィーナ様の乳母でした」
「うん、聞いた事がある」
 ミアの母は乳母として、赤ん坊の頃からフィーナの面倒を観ていた。フィーナの母親は女王として忙しかったので、母親代わりでもあったという。
「ですから。わたしもフィーナ様のお子様が産まれたら、乳母になりたいのです」
「うーん。気持ちは分かるけど……」
「ですが、乳母になるには母乳が出ないといけないのです」
「そうだろうね」
「母乳が出るには赤ちゃんを産まないといけないのです」
「そうだね」
「赤ちゃんを産むには妊娠しないといけないのです」
「うん」
「妊娠するためには、男の人と……そ、その、交尾しないといけないのです」
 真っ赤な顔でミアは言い切った。何と明瞭な論理だろう。
「いや、あの……」
 達哉は冷や汗の流れる頬をぽりぽりとかき、
「そんな慌てなくても大丈夫だよ。俺もフィーナも、今すぐ子供をつくる気はないし」



「いつもナカに出してますのに?」
「うん……。それは勢いというか、何というか。て、何で知ってるの!?」
「それはわたしは姫さまの身の回りの世話をしてますから」
 赤い顔のまま、ミアはくすっと笑みを浮かべる。
「……う。で、でもまあ、出切るかどうかは分からないわけで」
「出来てからでは遅いのです。姫さまより先に妊娠しないと……」
「うーん……」
「あの。この事は姫さまには内密にしますから」
「うーん」
 秘密にすると言われても。やはり背徳感がある。フィーナには決して浮気はしないと誓ったのだから。
ましてもっとも親しいミアを妊娠させたと知ればどうなるのか……。
「すみません……。やはりご迷惑ですよね」
 不意に顔を背け、声を落としてミアは言う。
「わたし、他に親しい男の人がいなくて……」
 ずっとフィーナの付き人だったミア。男と知り合う機会すらほとんどないのだろう。
「申し訳ありません……。地球に行ってメイド好きの人にでも頼んできます」
「ちょっと待ったーっ!」
 涙を飛ばして立ち上がり、今にも駆け出しそうなミアの肩を掴んで、達哉は慌てて引き止める。
掴んだミアの肩は思いのほか小さく細かった。そして震えていた。
「そ、そんな早まっちゃ駄目だ。もっと自分を大事にしないと」
「でも……でも……」
 震える肩を掴まれたまま、ミアは口を手で覆う。潤んだ瞳からは、ポロポロと涙が落ちていた。
「妊娠しないと……乳母にはなれないのです」
「うーん」
 母乳が出なくても、赤ん坊の世話は出来そうだが……それではミアが納得しないのだろう。
きちんと母乳で育てないと。
「よし。分かった」
「え?」
 振り返ったミアの顔はパッと輝いていた。もう涙も止まっている。
 嘘泣き? 苦笑いしながら達哉はミアの黒髪を撫でてやる。白いカチューシャを付けた短い黒髪。
手で触れると、サラサラと心地いい感触。
「えへへ」
 頭を撫でられて、ニコッと笑うミア。細い顎に指を添えて、その笑顔を上に向けさせる。
「あ……」
 達哉の顔が眼前に迫り、ミアはそっと目を閉じた。口にむにゅっと粘膜が触れる。
 あったかくて、手慣れたキス。胸がカッと熱くなる。姫さまもこんな気持ちだったの?
 口を吸いながら、背中に手を回し、達哉はミアを抱きしめた。抱きしめたその体はとてもか細くて。
(こんな小さな体でフィーナを支えてきたんだね)
 愛しさを込めて優しくミアを包み、そして舌を入れてくちゅくちゅとかき混ぜて音を立てる。
「……んゅ」
 ミアの頬が真っ赤に染まる。口の中を達哉が蹂躙し、唾液を混ぜていく。
 目を開くと、ミアの瞳はうるうると潤んでいた。奥に恍惚の色が見える。
 瞳が合い、達哉から唇を離した。二人の間を唾液が結び、そして落ちる。
 抱き合ったまま、達哉はミアの頭をよしよしと撫でてやった。
「あ、あの……」



「なに?」
 胸の中で熱い吐息と共に小さく呟くミア。
「姫さまとも……こうしてらしたんですか?」
「まあ、ね」
 はじめから慣れてたわけじゃないけど。
 フィーナとの結びつき、その裸体を思い出し、達哉はきゅんと股間が鳴るのを感じた。
抱きしめているミアよりも、思い出の中のフィーナに反応する。
「ミア……」
 今抱いているのはミアだ。彼女のことだけ考えよう。
 もう一度軽くキスして、達哉は小さな腰に手を回し、そして持ち上げながら立ち上がった。
「きゃっ」
 お姫様抱っこの格好になり、ミアは身を小さくして、顔を赤くする。
「ちゃんとベッドでしたほうがいいよね」
 その言葉にさらに赤くなる。
「ごめんなさい……フィーナ様」
 胸中で敬愛する姫に謝りながら。
 そっとベッドに降ろされ、背中がふかふかの感触に包まれる。
 ミアを降ろした達哉は、ちゃかちゃかと音を立ててズボンのベルトを外し始めた。
宇宙港から着たままのカテリナ学院の制服。それを脱ぎ始めた。
「んっ……」
 側から聞こえる衣擦れの音に萎縮し、ミアは横向きに寝そべり、ぎゅっとシーツをつかむ。その手は微かに震えていた。
「ミア」
 呼ばれても、カチカチに緊張して動けない。
 覚悟はしていた。そのはずなのに、いざ直前にして体が動けなくなってしまった。
「こっちを見て」
「は、はい……」
 優しい言葉に、何とか顔だけを達哉に向ける。
「きゃっ」
 そうして目に飛び込むのは、天に向けてぷらぷら揺れる醜悪な男の象徴。先端が何だか赤黒い。根元からは毛が生えている。
「こ、これが……姫さまの中に……」
 ごくっと唾を飲み込むミア。顔にうっすらと汗が流れる。
「そして……これから私の中に……」
 入るんだ。でも。入るのだろうか? あんな大きなものが。
「ふ、ふわわ〜」
 ぐるぐる目を回すミアに微笑を浮かべ、達哉は彼女の手を取った。いつもたくさん働いている手。
 その手を、自らの股間に持っていく。
「きゃああっ!?」
 手に触れるナメナメして生暖かい感触に、思わずミアは飛び上がった。
「大丈夫だよミア」
 ミアに触れられ、ちんこがビンビンと元気よく跳ねる。その感触に酔い痴れながら、
達哉はしっかりと握らせた。
「俺を……感じてくれ」
 達哉さまを……感じる?
 ミアは赤い顔に汗を浮かべ、手の中の暖かい肉の塊に意識を持っていく。
 ビクンビクンと脈動する男の人のちんこ。ああ……これが、『男』なんだ……。
 男の象徴を直接感じ、ミアは急にこれが愛しくなった。可愛いとさえ思える。
 きゅっと頬を染め、恐る恐る赤黒い先端に顔を寄せ……ちゅっとキス。



 途端、ちんこが今まで以上にビクビクビーンと暴れ、ミアは思わず手を離した。
「きゃああっ!」
「ははは……」
 驚いてベッドの上で丸くなるミアに、達哉はニヤッと口元を歪める。
「さて。今度はミアの番だよ」
 と言って、彼女の長いスカートを捲り上げ、
「ほう」
 硬直した。
 ミアの薄暗いスカートの中。その中には何も穿いていなかった。

 パ ン ツ 穿 い て な い。

「最初から……こうするつもりだった?」
 赤い顔でこくんと頷くミア。準備OKだったらしい。
 恐ろしい、と思いながらも、達哉はミアのスカートの中に視線を移す。
 ぴたっと閉じた太股の付け根。縦筋の割れ目には、まだ毛も生えていなかった。
「み、見ないでください〜」
「可愛いよミア」
 くすっと微笑み、達哉もベッドの上に上がる。そしてミアの肩に手を置いて
上から見下ろした。
「ひっ……」
 全裸で上から見下ろす達哉。そのギラギラした瞳だけが印象に残り、ミアはきゅっと身を固くする。
 その小さな体に達哉は覆い被さって、メイド服を抱きしめた。
「きゃっ……!」
 メイド服のサラサラの感触が肌に心地いい。その奥に感じる柔らかい体も。
まだ細いがしっかりと柔らかいミアの体。それをしっかりと全身で感じ、達哉は震える唇にキスした。
(安心して)
 その想いが届いたか。固かったミアの体からふっと力が抜ける。
「あ……」
 潤んだ瞳から涙が落ちる。達哉は口を離して、その涙を吸った。しょっぱくて、甘い。
「ミアは、乳母になりたいんだよな?」
 上から達哉が聞いてくる。ギラギラした獣の瞳、でもとても優しい瞳で。
「は、はい……」
「だったら」
 彼の手が胸に伸びる。
「ここも、見せてほしいな」
「きゃっ」
 小さな可憐な膨らみをむにゅっと掴まれ、思わず声を上げてしまう。
「小さいな……」
「う……。い、言わないでください……」
「可愛いって言ってるんだよ」
 赤くなった耳たぶにちゅっとキスし、達哉は身を上げた。
「脱いでミア」
 促がされるまま、ミアはメイド服のボタンに手を掛ける。さらっと白いエプロンが落ち、
白い肩が露になった。するするとエプロンが下に落ち、まっ平らな胸が達哉の眼下に晒される。
やはり下着は身に付けていない。もっともブラジャーが必要とも思えなかったが。
 ハァハァと熱い吐息がミアの耳に聞こえてくる。
「そんなに……見ないでください」



 恥ずかしげに顔を横に逸らし、ミアは小さな胸を曝け出した。半端に掛かったエプロンが情緒を醸し出している。
「可愛いよ」
 同じ言葉を繰り返し、指の先でつんと膨らみの中央を突付く。可憐に色付く乳首を。
「あっ……」
 むにゅっと乳首が歪み、思わず声が出る。甘い吐息が。
 達哉は指で乳首を摘み、クニクニと揉み、しごいた。指の合間でぷっくりと尖る感触が直に伝わる。
「あ、アアァ……」
 きゅっと眉を寄せ、ミアは官能を訴える。きゅっと太股が擦りあった。
「さて」と確かめるように、達哉は両手を二つの淡い膨らみに被せてみた。
「あっ……」
 手の平に包まれる胸はやっぱり小さくて。薄く華奢だった。それでもしっかりと柔らかい。
「良い胸だ」
 嘘偽りない達哉の言葉。ミアは恥ずかしながら、嬉しさが走った。
「味はどうかな」
 顔を寄せ、ずらした手の合間の桃色の蕾を吸う。
「あぅ……」
 ピリッと電気が走り、ミアは指を口に含んで耐えた。
 口に入れた乳首は甘くてなめらかで。もちろん母乳が出るわけではないが、とろけるような味がした。
「……美味しいよ。ミアのおっぱい」
 唾液を残し、顔を上げる達哉。ミアはハァと恍惚の表情で息を吐き、安堵した。
「これなら、安心して乳母を任せられる」
「あ、ありがとうございます……」
 乳母と認められて。涙が出るほど嬉しいのです。
 そして達哉はもう一方の乳首もちゅっとキスし、口に含んだ。
「あっ…アァ……」
 小さな喘ぎを連続で漏らしながら、ミアは達哉の頭を愛しく抱きしめる。
「はぁ……」
 胸を吸われる度、痺れるような甘美が走り、胸を切なく締め付けた。赤ん坊に授乳するときもこんな気持ちなのだろうか。
 母さまもこんな気分でフィーナ様に乳を飲ませていたの?
「んぅ……」
 むず痒い官能に身を悶えさせながら、ミアは乳母の気分に浸っていた。
 ちゅっ、ちゅっと胸を吸いながら、達哉の手がスカートの中へと伸びていく。
「あっ……そこは……」
 そしてミアの割れ目に指をぴたっと合わせた。そこはもうしっとりと濡れている。
その濡れた割れ目の縦筋に合わせ、しゅしゅっと指を走らせた。
「あっ……アアァッ!?」
 ビクンとミアの腰が浮き、落ちる。
 きゅんと高鳴る胸の鼓動が直に達哉に伝わり、指にはじっと愛液が濡れそぼった。
「あっ、あっ、アッ……はぁ」
 乳首を吸われ股間を愛撫され、小刻みに振動しながら甘い喘ぎを漏らすミア。
達哉の頭を抱く手にもきゅっと力が籠もる。
 ピンと尖った甘い乳首を口に含み、舌でコロコロと転がしながら、達哉は指に触れる肉筋が熱くなるのを感じていた。
そして己の股間も熱く滾るのを自覚する。

 −そろそろか




「ミア!」
 不意に顔を上げ、しっかりとミアを見据え、達哉は下がっていたスカートをばっと捲り上げた。
「きゃあっ!?」
 きゅっと目を閉じ、ミアは小さな身をさらに小さくする。
 白い靴下を履いた足を左右に開かせ、達哉は腰を割り込ませた。先端は熱い肉棒。
「あ、アゥ……」
 下の陰唇に熱い肉が触れ、その時が来たのを悟り。ミアの股間がきゅっと締まる。
「ミア」
 先端に触れる肉筋が固く閉じているのを感じ、達哉は焦らずに入り口で肉棒を止め、その感触を味わった。
 初めてフィーナと繋がった時の至福の快感。その時を思い出し、欲情する下半身を必死に抑える。
「おっぱい、可愛いよ」
 そして顔を下げ、唾液でまぶした乳首にちゅっとキス。いつか赤ん坊が飲むはずの胸を。
「はうっ!?」
 ぴくっとミアの胸が鼓動し、同時に達哉は腰に力を込めた。
「あがぁ……」
 下半身を圧迫し、肉を押し広げ、貫く熱い塊。自身の中に異物が侵入してくるのを感じ、
ミアは背筋を仰け反らせ、そして恐れた。
「大丈夫」
 安心させるように彼女の黒い前髪を撫で−。ずぶっと達哉は侵入していく。
固く幼い肉筋に。
「ひいっ……!」
 痛みは無かった。ただお腹を圧迫する圧倒的な存在感がミアに恐怖をもたらす。
 達哉の先端は割れ目を突き刺し、赤い血が流れていた。そのままずぶずぶっと進み、
固い膣に分身が包まれ、締め付けてくる。
「く、ううぅ……」
 分身をザラザラと締め付けられ、達哉は痛いほどの快感を味わっていた。
頭の芯がボウとなり、何も考えられなくなる。
「い、いいよミア」
 今すぐ腰を振り回したい衝動を我慢し、達哉は狭いミアの膣を感じていた。
小さく、そして熱い。
「あ、ア……はぁ」
 何かに耐えていたようなミアの苦悶の表情がわずかに緩み、手がシーツをしっかり握る。
そして白い靴下を履いた脚は、達哉の腰をしっかりと挟んでいた。
「はあぁ……あぁ……あぐぅ……」
 喘ぐような耐えるようなミアの吐息。固く閉じた瞳から涙がこぼれる。
 その涙を指ですくい、達哉は最後まで腰を進めた。
「はぐうぅ!」
 先端に丸い穴が触れる。ミアの最奥。
「ミア。一つに……なったんだよ」
「は、はい……これが……男の人の……」
 達哉を胎内に感じ、しっかりと受け止め。
 ミアは瞳を開け、ニコッと微笑む。
「嬉しい……です」
 目から涙を流し、貫かれた秘所からは血を流し。
 ミアは女の悦びに震えていた。
 そんなミアが愛しくて、達哉もぎゅんと腰が熱くなった。



「ハァ、ハァ……。動かすよ、ミア」
 ぽたぽたと額から流れる汗がミアに落ちていく。
「は、はい……」
 達哉が我慢しているのを感じ、ミアは泣きながら頷いた。

 −どうぞ好きにしてください。わたしで満足してください。フィーナ様の愛する人。

「ひぎいいぃぃぃっ!!!」
 狭い膣の中の肉棒が前後に抽出し、ミアの腰がガクガクと揺さぶられる。血がさらに流れていた。
「ひあっ……あひいぃ!」
 ミアの頭の中が真っ赤に染まる。痛みと、それ以上の熱い何かで、もう考える余裕すら無かった。
「行くよ、ミア」
 だから言われても気付かなかった。
 ピストン運動を開始した達哉の腰がいきなり止まる。早くも。
 そして熱い衝撃が胎内に注がれた。
「姫さま……姫さまああぁぁぁぁっ!」
 敬愛するフィーナの姿を思い浮かべながら、ミアは達哉の腕の中で達した。
その狭い膣にドクドクと精が注がれていく。
「アアアアッ……ふあああぁっ!」
 熱い、熱い衝撃に小さな身をベッドの上で揺らし、ミアは真っ白な思考の中で思った。

 これで、フィーナ様の子の乳母になれると−

 はぁはぁ。
 乱れた息が重なり、射精を終えた達哉はすぽっと肉棒を引き抜く。結合部はぱっくりと穴が開き、血と精液がこぼれていた。
「ふー」
 ごろんと横になった達哉は、ぐったりしたミアに腕枕し、サラサラの黒髪を撫でた。
「よく頑張ったな。ミア」
「はい……」
 達哉に意外に逞しい胸板を感じながら、ミアが涙目で頷く。
「これで……妊娠できるんですよね」
「ああ。まあ一回だけだから分からないけど」
「そのときは……また抱いてください」
「ああ」
 髪を撫でながら達哉は頷く。ミアの幼さを残した小さな体。フィーナとはまた違った魅力のメイドを、すっかり気に入った。
「でも、今日はこれまで」
「はい……」
 初めてでミアは大分消耗している。愉しむのはまた後でも出来る。
 これから、この青い肢体をどうやって開発しようか。そう思うだけで、達哉の股間は潤った。
さっき射精したばかりだというのに、まだビンビンしている。
「でも……」
「ん?」
「なんだか……姫さまに申し訳なくて」
 今更な言葉に達哉はつい苦笑する。
「大丈夫。ミアなら許してくれるさ」
「そうでしょうか……」
 こればかりは本人に訊かないと分からない。だからミアは本人に訊ねた。
「姫さま、許してくださいます?」



「ええ。ミアなら構わないわ。乳母になる為ですものね」
「へっ?」
 聞き慣れた美しい声。振り向けば、そこにフィーナがいた。凛々しく背筋を伸ばした、
ドレス姿のフィーナが。
「フィーナ……いつからそこに?」
「ミアが『妊娠させてください』と言ったところから。その時に声をかけたのだけど」
「は、はは……」
 つまりは最初から見ていたわけだ。
「達哉が到着したと聞いたから、仕事を急いで終わらせて来て見たら……二人とも、
随分お楽しみだったわね」
「すみません、姫さま……」
 達哉の腕の中でしゅんとミアはうな垂れる。
「ミアはいいのよ。私の子供の乳母になりたいだなんて、嬉しかったわ」
「そ、それでは……」
「ええ。子供が出来たら乳母はミアしか考えていないわ」
「あ、ありがとうございます……!」
 ぽたっとしがみついたままの達哉の胸に涙粒が落ちる。嬉し涙。
「今日は達哉の世話をご苦労様、ミア。もう下がっていいわよ」
「はい!」
 すたっとベッドから降りたミアは、乱れたメイド服をぴしゃっと直し、ぺこりとお辞儀。
「では、これで失礼します」
 そして上機嫌の笑顔で部屋を退出した。
 後に残されたのは、ベッドの上の全裸の達哉と、
「ちょ、ちょっと待ってフィーナ。なにそれ!?」
 突撃銃を構えたフィーナ。
「言ったわよね達哉。浮気は許さないって」
「さ、さっきは許すって……!」
「ええ。ミアはね」
 ニッコリと笑顔を浮かべ、フィーナは突撃銃の引き金を引いた。
「お仕置き♪」
「いやああああああぁぁぁぁーっ!!!」

 ZUBABABABABABABABABA

 銃声と悲鳴を背中に聞きながら、ミアはニコニコと笑顔のままで歩いていた。
まだ股間に何か挟まったような異物感がある。股間がねっとりと濡れている。
でもそれが心地いい。
 そしてお腹を撫で、笑顔で呼びかけた。
「ふふ。赤ちゃんできるかなー」
 また、達哉さまに抱いてもらおう。そう決めて、ミアはますますニヤけた笑顔になる。
「ぎゃああああっ! 当たった! フィーナ、あそこに当たってるーっ!」
「当てているのです♪」
 銃声と悲鳴はまだ聞こえてくる。

 達哉の月留学は始まったばかり。

(おしまい)